NHK杯戦八代弥六段VS安用寺孝功六段
今週のNHK杯戦は珍しく詰むや詰まざるやという局面が出現した。
本譜は、8七銀打 8九玉 7七桂 同金 8八金 同飛 同銀成 同玉 7七銀成 同玉 8七金 同銀 同歩成 同玉 7五桂 7六玉 5四馬 6五銀 8七銀 8六玉 7六飛 と進行して安用寺六段が長手順の詰みに討ち取った。
解説の片上大輔六段が指摘していたように、7七桂のところは7八銀成 同飛 8八金とする方が短く簡単に詰んでいた。
8八金 を同飛は7七桂 7八玉 6九馬まで3手詰め。
同玉は8七金と打ち込み以下7九玉 7八金 同玉 8七歩成で簡単だ。
なるべく上に出さない方が紛れが少ない。
最初の8七銀打を同銀と取るのは、同歩成 同金 同銀成 同玉 7五桂 でどこに逃げても詰みを逃れるすべはない。
よって、5一金では先手玉は詰みで先手負け。
7五金と受けて粘る方が綾があっただろう。
しかし6四桂と紐を付けられてこれが詰めろ。
以下8二香成とすると8七銀打 同銀 同歩成 同金 同銀成 同玉 8六歩 同玉 7四桂でつかまってしまう。
どうやら最終盤は後手の勝ちのようだ。
勝負どころは以下の局面であろう。
この局面は、すんなり3三角成と桂が取れて若干先手良しだと思う。
6九角は8七銀を見せた勝負手。
本譜は6五銀 同飛 同桂 3六角成 と進行して逆転。
ここは5八銀としたかった。
同角成 同飛 4七銀 で悪そうだが5九飛と逃げ3六銀成に1一馬と取れば駒得。
先手に分…