今月の詰将棋パラダイス(2021年8月号)
今月の詰将棋パラダイスについていくつか。
まずは今月の出題作でオススメなのはこの作品。
大4 入選93回
加古川市 中村雅哉氏作
看寿賞も受賞したことのある難解実力派作家の作品。
急峻な登山口を突破するときれいなお花畑が開ける(笑)
非常に良い作品なので、詰パラ購読していない人は将棋連盟売店、八重洲ブックセンター、アカシア書店等で購入して挑戦してください。
次に大学院の結果発表について。
詰将棋パラダイス5月号
院10 添川公司氏作【つゆくさ】
問題は、36手目の応手である。
正解は同玉だが、8四玉 7五と 7三玉 7四と 同玉 の迂回手順を答えた人が10人もいたとのこと。
解説のとおり、8四玉 7五と 7三玉 には 6三と とすすめて早詰。
いわゆる変化別詰があるのである。
明らかに誤解だが、担当の堀内さんは正解扱いで評価は無効とした。
個人的には、そういう判断もありかなと思った。
(以下でその理由をのべる)
何度も書いているが、詰将棋の誤答はこういう受け間違いがほとんどで攻手を間違うことはまずない。
(思いつくのは“新たなる殺意”くらい)
変別を見逃しての逃げ間違いは誤答の多くを占める。
だから慎重に検討するわけだが最近では次のようなケースがあった。
詰将棋パラダイス2020年11月号
院9 添川公司氏作【篤姫】
24手目8六玉の逃げが【つゆくさ】と似ている。
8六玉には 7七と と寄って2手長く…