NHK杯戦 豊島将之九段VS羽生善治九段

今週のNHK杯将棋トーナメント準決勝豊島将之九段VS羽生善治九段の戦いは久しぶりに面白かった。 AIの評価値が何度も入れ替わった。 ハイライトはやはり終盤。 140手目に羽生九段が 4五馬 と王手飛車取りをかけた。 この局面のAI評価値は93:7で先手勝ち。 4五馬以下の進行は 6七銀 1八馬。 142手目に羽生九段は 1八馬 と飛車を取ってひらきなおった。 この局面のAI評価値は 42:58 と逆転して後手有利のご託宣。 たしかに 6七銀 は危なっかしく、8八玉 または 7七玉 と逃げそうなもの。 実際そちらの方が良かったようだ。 1八馬 以下の進行 2一金 2八飛 5八桂 同銀不成 1八香 この局面のAI評価値は25:75で後手優勢。 ところが、次に羽生九段が 6七銀不成 と指すと評価値は 98:2 と先手勝ちに転じた。 6七銀不成 が敗着となり以下手数は伸びたが先手玉に寄りはなかった。 ではどう指せば良かったのか? 148手目の第一感は 6九銀不成。 とれば 5七桂 で 5九玉 なら 4七桂 まで。 7九玉 も 8八銀 までなので 7七玉 と逃げるしかない。 そこで 8八銀 7六玉 8四桂 8五玉 9六桂 とする。 以下 同玉 は 9五歩 まで一手詰。 7六玉 は 7七銀成 同桂 8七飛成 同玉 8八飛成 7六玉 8四桂 までで詰むので 8四に合駒するしかない。 8四銀 は 同飛 と取られて以下 同玉 7二桂 8五玉 8四歩 7…

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