NHK杯戦 中川大輔八段VS出口若武六段
日曜日に放映されたNHK杯テレビ将棋トーナメントは面白かった。
AI評価値 1:99 からの逆転は久しぶりにみた。
この局面は、局後の屋敷九段解説のとおり先手玉に詰みがある。
そもそもこの局面の詰みを読み切ったから 2三歩成(詰めろ) を許したのではないのか?
ところが出口六段はあまり考えずに 7八と と金を取ってしまい、同玉と進んでから長考に沈んでしまう。
いったい何を勘違いしたのか?
おそらく 8九角 と打って簡単に詰みと思っていたが 8八玉 と寄られて詰まないことに指してから気が付いた。
そんなところかなと思うが本人コメントがなかったから分からない。
出口六段は長考の末 4二金 と寄り 3二銀 と打たれて投了。
これはアマチュアにはすすめられない指し方だ(笑)
とにかく 8九角 と打ち、8八玉 に 7八金 9七玉 8五桂 8六玉 7七桂成 8五桂 7六成桂 9七玉 とする。
そこで 4二金 なら本譜 3二銀 の寄せはない。
また 4二金 でなく 8二飛 のような粘りもある。
プロでは無効だがアマなら絶対にそう指すべきだと思いました。
序中盤はほぼ互角だったが形勢が傾いたのは67手目の 1五歩。
最後までこの形のままであったことでも分かるが不要不急の一手。
なにはともあれ 4六桂 と打つのが筋だった。
この手を逸して 6四桂 と打たれてからは先手劣勢。
出口六段が着地に失敗した残念譜でした。