中田章道短編詰将棋代表作

7手詰から13手詰を短手数をメーンに、形が良く手順も良い詰将棋100題を厳選収録したものです。 著者の中田章道七段は詰将棋専門誌でも活躍したこともある、数少ない本格派の詰将棋作家です。 本書はトレーニング用の易しい問題集ではなく、むしろ「難しいけれども解けると最高に気持ちいい」という範疇に入るものです。簡単に解けないかもしれませんが、解けたときの喜びは、普段なかなか得られるものではありません。ぜひ1題ずつ味わっていただきたいたい一冊です。
【感想】
ふだん将棋のプロ棋士の詰将棋作品集には興味ないのだが、ふとしたはずみで買ってみた。
帯に記載された惹句は以下の通り。
詰将棋の名手、中田章道が贈る100の謎
注意!本書の問題は簡単には解けません。
本当か?
中には確かに簡単には解けない問題もありました。
一目作品も多いですけど。(笑)
作者の自信作は、47・95・96番など。
気に入っているのは、22・32・46・67・70・72・75・77・97・99番だそうです。
ちょっと私の感覚とは随分乖離があるような気が・・・
作者の自信作はちょっとピンと来ない作品ばかり。(笑)
わたしが気に入った作品は、23・31・33・38・45・46・56・57・68・72・75・83・85・90・93番。(太字が特に気に入った作品)
46・72・75番は作者のお気に入りと重なりました。
結構良い作品が多くてお買い得な作品集と高く評価します。

1問だけ、レベルの高さの証明としてご紹介。
中田章道短編詰将棋代表作
第85番
中田章道七段作
難易度は ☆☆ (やや難しい)
ヒントは 3手目が急所
と、結構ベタ褒めの作品集なんだけど、画竜点睛を欠く点が一箇所。
それは、作意手順の誤りという致命的なもの。(笑)
第40番の正解手順が、6四角 同金 4三金 同金 4一銀不成 同玉 3一龍 同玉 3二金 迄9手詰と記載されている。(84ページ)
が、この手順では4手目同金のところ5一玉と逃げられて不詰めなのだ。
正解手順は、4三金 同金 6四角 同金 以下同じ。
1手目と3手目の手順前後は利かない。
もし、増刷されることがあれば直して欲しいものである。
中田章道短編詰将棋代表作
2010年3月31日 初版第1刷発行
販売元 ㈱毎日コミュニケーションズ
1,260円
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