ソフィア・コッポラの椿姫

ソフィア・コッポラの椿姫@イタリア文化会館
ソフィア・コッポラの椿姫.jpg

(C) Yasuko Kageyama
英題:LA TRAVIATA
製作年:2016年
製作国:イタリア
日本公開:2017年10月6日 (TOHO シネマズ 日本橋ほか)
上映時間:2時間21分
配給:東北新社

演出: ソフィア・コッポラ
指揮: ヤデル・ビニャミーニ

キャスト
ヴィオレッタ ☆フランチェスカ・ドット
アルフレード☆アントニオ・ポーリ
ジェルモン☆ロベルト・フロンターリ


【あらすじ】
高級娼婦(しょうふ)のヴィオレッタ(フランチェスカ・ドット)は、これまで大勢の裕福な男たちを魅了してきた。ある日、ガストーネ子爵の紹介で青年貴族アルフレード(アントニオ・ポーリ)と出会い、彼女は心を動かされる。真実の愛を見つけたヴィオレッタだが……。

【感想】
ソフィア・コッポラがオペラを初演出し、ファッションアイコン、ヴァレンティノ・ガラヴァーニが衣装を担当したオペラの映像化である。
終演後にキャストと並び指揮者やスタッフもステージに登壇して拍手をうける。
ソフィア・コッポラはわかったけどヴァレンティノ・ガラヴァーニやネイサン・クローリーはわからなかった。
たぶん、あのおっさんだろうと見当をつけただけ。

オペラは日本ではなじみがうすい。
ユーロッパ中心の文化である。
16世紀後半に成立したらしいから伝統文化である。
日本で言ったら歌舞伎のようなものか。
ちょうど成立時期も似通っている。
伝統文化とは言ってもオペラと歌舞伎では天と地ほどの違いがあるのは言うまでもない。

本日の演目「椿姫」はヴェルディが1853年に作曲したもの。

第1幕 ヴィオレッタの住む屋敷
第2幕 第1場 パリ郊外のヴィオレッタの屋敷
第2場 パリ市内のフローラの屋敷
第3幕 パリのヴィオレッタの屋敷

の四部構成で合計2時間20分の演しものである。

たぶん幕間が3回あるので上演には4時間近くかかるのではないだろうか。

幕間カットしたいいとこどりで2時間21分にまとめたオペラ入門編である。

ストーリーはシンプルだ。
ヴィオレッタとアルフレードが第1幕で運命的な出会いをはたして第2幕第1場で同棲を始める。
そこへアルフレードの父ジェルモンがのりこんできてヴィオレッタにアルフレードとの別れをせまりヴィオレッタはうけいれる。
アルフレードと袂を別ったヴィオレッタは男爵とふたりでフローラのパーティーに参加。
怒りにまかせたアルフレードはパーティーにのりこんでヴィオレッタを侮辱する。
病を得ていたヴィオレッタはパリの屋敷で終焉の時をむかえるがその直前にアルフレードとジェルモンがやってくる。

たいした話ではないが(笑)全篇ひたすら歌い続けて2時間20分が終わる。

いろいろな解釈の舞台化がされているようだが、ソフィア・コッポラの演出はオーソドックス。
オペラ好きには堪えられない映画になっているのではないか?

やはりオペラはこの手の類の演劇では一番入場料が高いので、3,000円で観られるのはお買い得だと思う。

150年も前の作品がいまだに繰り返し演じられているというのにもびっくりだ。
クラシックというだけのことはある。

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