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英題:ON THE MILKY ROAD
製作年:2016年製作国:セルビア/イギリス/アメリカ
日本公開:2017年9月15日 (TOHOシネマズ シャンテほか)
上映時間:2時間5分
配給:ファントム・フィルム
監督・脚本: エミール・クストリッツァ
音楽: ストリボール・クストリッツア
キャスト
花嫁☆モニカ・ベルッチ
コスタ☆エミール・クストリッツァ
ザガ☆ミキ・マノイロヴィッチ
ミレーナ☆スロボダ・ミチャロビッチ
他
【あらすじ】
戦時中のある国で、銃弾を横目にしながらロバに乗って、兵士たちがいる前線までミルクを届けているコスタ(エミール・クストリッツァ)。コスタは、村の英雄ザガ(ミキ・マノイロヴィッチ)の花嫁になるミステリアスな美女(モニカ・ベルッチ)と出会い、恋仲になる。しかし、彼女のある過去のために村が襲撃され、二人は村を飛び出す。
【感想】
エミール・クストリッツァらしい映画だった。
わかりやすい映画ではまったくないので日本の観客にはうけないであろう。
もちろんぴあの初日満足度調査では間違いなく下位に沈む。
ストーリーは現実とファンタジーの間を浮遊する。
そして、このラストである。
なんのカタルシスもなく、考え込まされて終わる。
こんな映画についての感想を述べてもしかたないし、他人の感想なんか読んでも役に立たない。
というわけで、こんなへっぽこ記事を書く意味も読む意味もないのである。
終映後にクストリッツァ監督がやってきた。
本作で監督は主演している。そのことを聞かれて
“2度と主演はしない。役者と監督を行き来するのは難しい。
映画に血を注ぐのが監督で監督は観客の代表。
観客とスクリーンの中を同時にこなすのはムリ”
と答えて会場内の(笑)をとる。
回答は英語だったけど、最初は、これが最後の映画と言ったように聞こえてどよめきが起きた。
すぐに監督が映画はまた撮ると言ったので良かった。
動物の使い方がうまいけどそのこつはと聞かれて
“ちゃんと餌をやる。めんどうを良く見てあとは時間をかけてあせらずに撮ること”
CGを使ってないと司会者が言っていたけどそれは嘘だと思う。
この映画では、蛇のシーンと熊のシーンはCGであろう。
その後Q&Aの時間になり男性2人と女性1人が質問したがあまり良い質問でなかった。
自分の感想や考えは要らない。
映画の事を聞いて欲しかったが、美女二人にもてる役だけど感想は?なんてこと聞かれてもつまらん。
監督の答えは、欧米では年寄の男は若い女性を好むが少し年のいったモニカ・ベルッチを一般男性の好みには反する形で採用みたいなことを言っていた。
映画の冒頭は、村人がオケに豚の血を注ぎ、その中にアヒルが次々と飛び込んでバタバタして白い羽が血で汚れるシーンで始まる。
花嫁が迎えられる家には大きな機械時計があり、主演女子がふたりとも時計にかまれて手を怪我する。
追っ手をかわすため井戸に逃げ込んだ花嫁を救出するシーンで井戸の中を白い蝶が舞う。
また、コスタがこぼしたミルクに蛇がたかるわけだがこれらの象徴的な動物や器物のあらわすことは何か?
宗教的な裏付けがあるような気がするのでそのあたりを質問して欲しかった。
だったら自分が質問すれば良さそうなものだが、色々聞きたいことあったのでうまくまとまらず躊躇してしまった。
くだらないこと質問できるのはうらやましい(^^)/
あと監督が言っていたのは、戦争映画を3本撮ったけど自分は世の中に逆行することをこころがけている。
もう戦争映画は撮らない。
それは今の世の中に戦争映画が満ち溢れているからだ。
なんてことを言っていた(と思う)
どこかにもっと詳しい記事があれば参照ねがいたい。
いつもは日本のポスター画像を採用するが今回はIMDBの海外版を採用。
コスタと花嫁が追跡を逃れて登った木の上から世界を眺めるシーンである。
この後、彼らがどういう結末をむかえるのか?
ぜひとも映画館で確かめていただきたい。
この記事へのコメント
きさ
お話などどうでもよくなります。
何よりモニカ・ベルッチが美しい。
主人公を監督自身が演じているのも楽しいですね
音楽は息子さんが担当しているそうですが、ミュージシャンでもあるクストリッツァ監督らしく音楽はとても印象的でした。
まっつぁんこ
ノー・スモーキング・オーケストラのメンバーも来場してました。
ライブをやったようですね。
クストリッツァ監督作はいつも音楽が印象的。
予想通りぴあ初日満足度は9位と下位に沈み、なんと「交響詩篇エウレカセブン」より下だったのには笑いました。