詰将棋パラダイス4月号
小学校20 野曽原直之氏作
作意手順
4八香 4七銀不成 3五飛 同玉 3六金打 同銀不成 4四龍 まで
7手詰
問題は、6手目の応手である。
同銀成 もしくは 同銀 の解答が殺到。
担当は悩んだ末、正解扱いとした。
この扱いについて批難轟轟。
馬くんは「今からでも遅くないから不正解とすべき」
竹中解答王も「不正解」
わたしは思わず沈黙を守ってしまった。
それはなぜか?
わざわざ 3六銀成 と書き
「6手目は限定して欲しい」
なんて短評をつけて送っていた(>_<)
わたしもこれは不正解だと思います😄
10月まで解答パーフェクトで最後これにひっかかったら死にたくなりそう。
そんな状況ならもっと気合い入れてチェックしてさすがに回避するだろうが(笑)
普通は、手の流れから言って何も考えず 不成 と書きそうなもの。
なんでそんなことになるかと言うと駒取りを考えないからだ。
“詰将棋は駒を捨てるもので駒を取ったりはしない”
パッと見で解いてよく検討していないということもある。
歩を取る手はまったく考えなかった。
すみません
(規約上)不正解だけど別の問題がある。
それは次のようなケースだ。
最近発売された 盤上のフロンティア 第3番 若島正氏作
作意
3七龍 同桂成 6三龍 同金 4五玉 まで5手詰
さらっと作意2手目は同桂成と書かれている。
が、同桂不成としたらどうか?
結局、作意と同じ手順で詰めることになる。
なぜ問題か?
この問題で、私が一番時間を費やしたのは、同桂不成の時に変化別詰があるかどうかの確認である。
この作者だから、限定のはずと随分考えたが結論は非限定だった。
これは、解答者的に言うとたいへん大きな減価事項。
それはなぜか?
同桂不成 に限定されていて 同桂成 だと変化別詰がある
同桂成 に限定されていて 同桂不成 だと変化別詰がある
その場合は×を喰らうからである。
不完全とまでは言わないが
非限定が大手を振って通りをわたるわけにはいくまい(笑)
解答審査が厳しいほど、作意の一意性も求められて当然という主張には説得力があると私は考える。
解答審査も鑑賞や評価も、もう少しおおらかさがあっても良かろうと思うわけである。
その他
今月の出題作でオススメなのはこの作品。
大学
倉敷市 小林尚樹氏作
非常に良い作品なので、詰パラ購読していない人は将棋連盟売店、八重洲ブックセンター、アカシヤ書店等で購入して挑戦してください。
この記事へのコメント
三輪 勝昭
成解答を不正解にするのは問題あり。
……ではあるがこれ本当に不正解にする方が良いのかはもっと問題ありだと思います。
詰将棋は唯一解の解答募集じゃないのに、完全限定の時は解答者に厳しいのは道理にかなっていませんね。
今回の水谷さんの判断は問題ありだが、僕は逆に素晴らしい判断で、今後もこうあるべきだと思います。
僕が作家としての考え方は、作品としては成限定でも解答者に強要出来ない創り方だと思います。
解答は成も正解。不成限定で鑑賞してもらうば作者は満足と言うのが僕が作家としての考え方です。
ところで大学1の小林尚樹作が素晴らしい作品だとは、珍しく僕と一致しちゃってますね。
まっつぁんこ
コメントありがとうございます。
色々な意見があり、それぞれが尊重される。
関係各位が相互に敬意さえ払えばそれで良いと思います。