
朝が来る@TOHOシネマズシャンテ
制作年:2020
制作国:日本
日本公開:2020年10月23日
上映時間:2時間19分
配給:キノフィルムズ
原作☆辻村深月
監督・脚本☆河瀬直美
キャスト
栗原佐都子☆永作博美
栗原清和☆井浦新
片倉ひかり☆蒔田彩珠
浅見静恵☆浅田美代子
麻生巧☆田中偉登
栗原朝斗☆佐藤令旺
片倉貴子☆中島ひろ子
片倉勝☆平原テツ
片倉美咲☆駒井蓮
山下リオ
【あらすじ】
子供に恵まれなかった栗原佐都子(永作博美)と夫の清和(井浦新)は、特別養子縁組の制度を通じて男児を家族に迎える。それから6年、朝斗と名付けた息子の成長を見守る夫妻は平穏な毎日を過ごしていた。ある日、朝斗の生みの母親で片倉ひかりと名乗る女性(蒔田彩珠)から「子供を返してほしい」という電話がかかってくる。
【感想】
11月20日金曜日にTOHOシネマズシャンテに出かけた。
演しものは「朝が来る」
201席収容のシアター2の観客は男8女4の合計12名。
最近までTOHOシネマズ各所で上映されていたがあっという間にシャンテだけになってしまったのも納得の客入り。
映画はやや焦点がボケている感じ。
(何も内容は知らずに鑑賞)
冒頭は湾岸のタワマン30階で暮らす栗原家の話。
一人息子朝斗が幼稚園で友達をジャングルジムから突き落としてケガさせた嫌疑をうける。
朝斗はやっていないと言うが証拠がない。
(誰かちゃんと見ていろよ❗️💢)
その後相手のこどもの母親から、治療費や交通費、行かれなくなった水泳教室の費用を弁償しろと言われてしまう。
ご近所トラブルのはなしだったのか?とやや辟易とする。
(あとで濡れぎぬだったことがわかる)
朝斗は実子ではなく特別養子縁組でもらった子。
栗原夫婦が養子をもらうに至った経緯が描かれる。
一方、養子に出さざるを得なかった片倉ひかりのはなしも重要。
ひかりは中学生で朝斗を産んだあと、家にいずらくなって家を出る。
横浜で新聞配達していると仲間の借金を払う羽目に。
養子に出すきっかけはひかりのようなケースもあり、貧困から風俗というケースも多い。
新聞配達の仲間も貧困。
たしかに貧困問題は軽視できないが、この話の本質とは思えなかった。
というわけで、冒頭のご近所トラブルや借金取りの話があったので肝腎の特別養子縁組の話がボケてしまったように感じたのである。
その部分をカットすれば2時間19分なんて尺にはならず2時間以内でさくっとおさまったのに!と思った。
キャストでは、片倉ひかりを演じた蒔田彩珠さんが難役を好演。
浅田美代子さんも良かった。
などという感想を書いた後追いで原作を読んだ。
冒頭のエピソードは不要だと思ったが、ひかりが栗原家を訪ねる経緯は厚くすべき。
原作では、ひかりはベビーバトンの浅見さんの紹介で尾道の新聞屋で働く。
そこに借金取りが来て、新聞屋の自転車で駅まで行って横浜へ逃げる。
横浜でホテルの住み込みで働くが、そこにまた借金とりがやってくる。
それはなぜか?
自転車のことが気になっていたひかりは、新聞屋にハガキを出してしまう。
そのハガキの消印で借金取りは追い込みをかけてくる。
しかたなくひかりはホテルの金を盗んで借金取りにわたす。
この辺が映画ではばっさり省略されているので、なんでヒカリが栗原家を訪問するのか?佐都子がひかりを一所懸命探すのか?全然わからなくなってしまっている。
省略箇所と丁寧に描くべきポイントをやや外している感じがする。
この記事へのコメント