第15回朝日杯将棋オープン戦二次予選 羽生善治九段VS青嶋未来六段
12月9日(木)に戦われた第15回朝日杯将棋オープン戦二次予選 の羽生善治九段VS青嶋未来六段戦は面白かった。
一局目は98手で千日手が成立。
先後を入れ替え、青嶋六段先手で指しなおし局が始まった。
一局目と同様に青嶋六段は振飛車。
激戦の末クライマックスを迎える。
後手の羽生九段が104手目に4七銀成とふみこんだ。
この局面は先手優勢。
正確に指せば勝てそうだ。
以下の進行
3一角 2二香 5八金
先手玉に詰みはなく、攻防に効く手段が必要。
以下の進行
3八成銀 同玉 4九銀
羽生九段は王手を繰り出していく。
4九銀 には 2八玉 と逃げれば詰みはない。
しかし、3八飛 1七玉 4三金 が詰めろ逃れの詰めよで攻防が逆転する。
4九銀 はとるしかない。
以下の進行
4九同玉 5八成銀 同玉 5七歩
5七歩 に対し 6七玉 は 6九飛 6八歩 6六歩 同玉 6八飛成 6七歩 5六金 同玉 4五金 6六玉 5五金打 で詰み。
4七玉 も 4八金 5六玉 4五金 6七玉 6九飛 6八角 6六歩 7八玉 6七金 6九玉 5八歩成 7九玉 6八と 8八玉 7八と 9八玉 8九角 で詰み。
他の逃げも簡単に詰む。
5七歩 は 同玉 と取るしかない。
以下の進行
5七同玉 5六歩
さらに羽生九段の王手が続く。
ここで青嶋六段は 5六玉 と取ってしまった。
これでは詰みだ。
詰手順は 4五金 4七玉 4九飛 4八角 4六金 同玉 4八飛成 5五玉 4六角 4四玉 3三金 5四玉 6四金 4五玉 5五金 3六玉 3五金 まで。
4八角 のところ 4八銀 は 5六金打 5八玉 4八飛成 同玉 4七銀 3九玉 3八金 まで。
変化あるも詰み。
5六同玉のところ正しい逃げ方は 6六玉。
これで詰みはない。
他の逃げはすべて詰み。
しかし、以下 6一飛 6三歩 3一飛 と粘って混戦にみえる。
まだ先手が良さそうだが先が長くなりそう。
正確に指さないと勝ち切るのは難しそうである。
以下の進行
同玉 4五金 4七玉 4三金
4九飛 と打てば詰みで羽生九段の勝ちとなるところだったが羽生九段の指し手は 4三金 だった。
これでは後手玉が詰みだ。
以下 2二角成 同玉 3一銀 同玉 5一飛 4一銀 3二銀 まで青嶋六段の勝ちとなった。
終盤は変化が多く二転三転。
たいへん面白い将棋だった。
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