
昨年9月22日の「狐晴明九尾狩」以来半年ぶりに劇団 新感線の新作を観劇。
今回も収容率100%で出演者もいつも通りの通常公演だった。

公演日程
【大阪公演】2022年3月17日(木)~3月29日(木)オリックス劇場
チケット
S席 15,800円 A席7,800円ヤングチケット2,200円
【静岡公演】2022年4月9日(土)~4月12日(火)富士市文化会館ロゼシアター
チケット
S席 14,800円 A席11,800円ヤングチケット2,200円
【東京公演】2022年4月26日(火)~5月28日(土)東京建物Brillia HALL
チケット
S席 14,800円 A席11,800円B席9,000円ヤングチケット2,200円
【作】中島かずき
【演出】いのうえひでのり
【出演】
秋津永流/福士蒼汰
麗波/松雪泰子
身堂蛇蝎/高嶋政宏
風天千之介/粟根まこと
凶介/木村了
揚羽/清水葉月
草臥/宮野真守
/右近健一/河野まさと/逆木圭一郎/村木よし子
/インディ高橋/山本カナコ/礒野慎吾/吉田メタル
/中谷さとみ/保坂エマ/村木仁/川原正嗣/武田浩二
【あらすじ】
時は幕末、ところは駿河国の清水湊しみずみなと。 清水湊にその人在りと噂された侠客・ 清水次郎長しみずのじろちょう の快気祝いのため、ある料亭に甲州駿河の名だたる博徒の親分衆が集まっていた。
続々訪れる親分方を調子よく迎える男がいた。他人の事情に勝手に口を出しては銭にする“口出し屋“の 草臥そうが (宮野真守)である。さっそく次郎長一家からも銭をせしめようと、幹部の小政の人探しを手伝うことに。次郎長が出入りで受けたひどい傷を直したという、評判の町医者・ 秋津永流あきつながる (福士蒼汰)だ。次郎長復帰の立役者を宴席に誘うため、探しにいく草臥と大政、小政。
座敷では次郎長の快気を祝い、親分衆が膳を囲んでいた。そこへ、今売り出し中の侠客・ 身堂蛇蝎みどうだかつ (髙嶋政宏)が現れる。妻・ 麗波うるは (松雪泰子)、息子・ 凶介きょうすけ (木村了)、娘・ 揚羽あげは (清水葉月)を引き連れ、己の顔見せのために次郎長の宴席へと乗り込んだのだ。無作法な挨拶にいきり立つ親分衆だったが、突然もがき苦しみはじめた。首に痛みを感じた次郎長が掴んだのはなんと 蠍さそり 。当時のこの国では見かけない毒蟲を使い、親分衆を皆殺しにし、彼らのシマを貰うとうそぶくと姿を消す。そこに駆けつける永流。瀕死の次郎長だったが、永流は持っていた毒消しでかろうじて彼の命を救う。
一方、辺りを調べに走った草臥は凶介に出会う。その顔は、昔なじみと瓜二つだった。だが、凶介は覚えがない。不審に思う草臥。
日の本にはいない毒蟲を使う侠客。昔なじみにそっくりの男−−−。
謎に満ちた身堂一家を探るため、永流と草臥は彼らの根城である富士の裾野の 無頼の宿ぶらいのしゅく を訪れる。 蛇蝎と麗波が築き上げたその街は、喧騒と猥雑と絢爛と頽廃に満ちていた。
豪胆にして無慈悲な蛇蝎が仕掛ける、人の命を金で買う大博打。その妖しき美貌と奇怪な術で人を惑わす麗波。草臥に刃を向ける凶介の正体は。揚羽と側近の 風天千之介ふうてんせんのすけ (粟根まこと)らに秘められた過去とは。
身堂一家が巻き起こす無頼の風に巻き込まれる永流と草臥。その果てに己自身の宿命と因縁が明らかになり、やがて、日の本の命運すら揺るがす策謀と立ち向かうことになることを彼らはまだ知らない。
【感想】
4月12日(火)富士市文化会館ロゼシアター。
演しものは2022劇団☆新感線42周年興行春公演/いのうえ歌舞伎「神州無頼街」。
2020年に公演が予定されていたがコロナ禍のため中止。
一度流れたら復活は至難の業。
奇跡的に公演会場や出演者が確保できて公開のはこびとなった。
不要不急と十把一絡げに自粛対象にされ何の補償も無く大変だっただろう。

前回「狐晴明九尾狩」のチケット取りは難航。
VACは外れ、ぴあの先行も何回もはずれた。
平日の昼公演を選択しているのにまったく当たらなかった。
そこで「神州無頼街」東京公演は取れないだろうとあきらめて遠征することにした。

公演予定時間は3時間20分。
観客は90%が女性のイメージ。
劇団新感線も舞台は女性客が多いけど今回の演目はさらに極端なまでに女性が多かった。
定刻の13時ぴったりにジューダス・プリーストの“Heavy Duty/Defenders Of The Faith”が流れ出す。
まだ場内は明るいが曲の終わりで暗転。
次郎長親分たちが集う場面でスタート。
いきなり親分方がサソリの毒に倒れます。
前々回「雪之丞大逆転」はもろもろの状況もあり、舞台の中身もツボ押さえて素晴らしくて感動。
涙が出てきました😆
前回の「狐晴明九尾狩」は安定の出来ではあるんだけど、いまひとつだった。
いつもの「いのうえ歌舞伎」なんだけど「神州無頼街」の方が断然良かった。
なんでだろ?
福士蒼汰さんは何回も観ているが豊洲のラウンドシアターで開催した「髑髏城」の時は滑舌が悪くていまいち。
今回の秋津永流役はそんなこともなく良かった。
だいぶ成長したのでは?
宮野真守さんも抜群のでき。
歌もアクションもほんとにうまいなと思った。
中島かずきがふたりに当て書きしたという脚本にピッタリのはまり役。
2年近く待った甲斐があったというものでした。
他の主要キャストのお三方、高嶋政宏、松雪泰子、木村了はいずれも良かった。
特に高嶋さんは押し出しがよく歌もうたえて蛇蝎役にピッタリ。
だいじょうぶかなと思っていた(笑)けど杞憂もいいところでした。
松雪さんは安定のでき。
木村了さんは他の演目たぶん観たことないけど凶介にピッタリ。
ここまで5名のパフォーマンスが演技のほか歌やアクションまで抜群だった。
やはり新感線の舞台はゲスト俳優の出来で大きく左右される。
歌って踊ってアクションもこなせる今回のようなキャストの場合は満足度が高くなる。
そんなところなのだと感じました。
第一幕は14時14分まで。
休憩20分でしたが上述のとおり女性客が多くてトイレが大行列。
第二幕が始まったのは14時38分。
終演は16時15分。
カーテンコールは5分近くありすぐにスタンディングオベーション。
数度のカーテンコールの後、恒例の千穐楽煎餅撒き。
コロナ禍のご時世で、宮野真守さんがエア煎餅撒きを宣言。
キャスト全員エアで煎餅をさんざん撒きました(笑)

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