
制作年:2022
制作国:日本
日本公開:2022年5月13日
上映時間:1時間59分
配給:ハピネットファントム・スタジオ
監督・脚本☆鈴木太一
アクション監督☆園村健介
エンディングテーマ☆betcover!!
キャスト
楠木創太☆木幡竜
楠木幸子☆鎌滝恵利
松岡健児☆今野浩喜
新堂勇☆栁俊太郎
松岡絵美☆長井短
高田春男☆黒田大輔
コウジ☆渡辺紘文
永井マリア
木村知貴
ボクサー☆松本亮
剛力☆三元雅芸
楠木光子☆銀粉蝶
海藤会長☆火野正平
【あらすじ】
ボクサーの楠木創太(木幡竜)は長年の闘いによる無理がたたり、ドクターストップがかかって引退を余儀なくされる。恋人と結婚した創太は、仕事に就くものの、何をしてもうまくいかなかった。ある日、大金を賭けて闘う地下格闘技へのオファーが創太に舞い込む。闘いの世界に戻ろうとする創太の胸のうちに、封印していた興奮がよみがえってくる。
【感想】
昨夜は久々に神楽座に出かけた。
何年ぶりだったのだろう。
演しものは「生きててよかった」
終映後、監督と木幡竜さんの舞台挨拶があることがアナウンスされていた。
おもしろくなければ舞台挨拶はパスして帰ろうと思っていた。
映画は低予算でB級臭がただよっていた(笑)
ところがすっとこどっこい。
これがなかなかの作品だったのである。
武蔵野館ほかの上映だからさほど多くの観客を集めることはあるまい。
もったいないことである。
上映が終わり、大きな拍手。
舞台挨拶までインターバルがあったが帰る人は誰もいなかった。

木幡竜さんは中国を中心に俳優活動。
ボクサーの経験もあるそうだ。
2010年の『レジェンド・オブ・フィスト 怒りの鉄拳』ではアンディ・ラウ監督のもとドニー・イェンと共演。
日本🗾では無名だけど実力者なんだと思う。
中国では、監督とアクション監督は分業。
アクションシーンになるとアンディ・ラウは退場し、ドニー・イェンが仕切るのだそうだ。
邦画で最初にアクション監督分業を行ったのは「るろうに剣心」
本作「生きててよかった」も分業でアクション監督は園村健介さん。
木幡さんの指定だそうだ。
木幡さんが園村さんに要望したことはひとつ。
映画の冒頭のダウンシーンはリアルにパンチを喰らって気絶して倒れて撮る。
実際に東洋太平洋チャンピオンのパンチを顎にうけて撮った。
園村さんならリアルにパンチ喰らわなくても撮れるけどあえてそうやってその他のシーンも生っぽくみえる。
撮り終わって「生きててよかった」と思ったそうだ
このシーンは映画の冒頭だけど危険を考慮して撮ったのは最後。
アクションシーン満載でそれが見どころのひとつなのは間違いない。
アクション監督が動きや撮り方を決める。
役者は言われた通りにやるだけ。
と言ったって言われた通りにできる人なんか滅多にいるまい。
映画で戦っている相手はほとんどがスタントマンだそうである。
日本のスタントマンは優秀でそんなことができてしまう。
アクションが早くなりすぎて、早回しに見えるから遅くやってくれ!なんて要求が出たそうだ。
もうひとつのみどころが鎌滝さんの熱演。
途中に8分くらいの長回しのシーンがある。
いわゆる「バトルセックス」
部屋にはいり、ことに及んで果てるまで。
邦画ではまず観ることのない力の入ったシーンだった。
このシーンを演じた鎌滝さんには敬意を感じると木幡さんは言っていた。
というわけでB級臭に騙されず多くの方に観て欲しいものだ。
大手の映画もいいけどたまにはこういうのを観るのもいい。
この記事へのコメント
ここなつ
主演の男女お二人も良かったですが、キンコメの今野も良かったですよね。
なかなかに熱い作品でした。
まっつぁんこ
「キンコメの今野」たしかに彼も良かったです。