
制作年:2019
制作国:日本
日本公開:2022年6月17日
上映時間:1時間54分
配給:松竹
アスミック・エース
監督・脚本☆小泉堯史
原作☆司馬遼太郎
キャスト
河井継之助☆役所広司
おすが☆松たか子
お貞☆香川京子
河井代右衛門☆田中泯
徳川慶喜☆東出昌大
むつ☆芳根京子
小山正太郎☆坂東龍汰
川島億次郎☆榎木孝明
花輪求馬☆渡辺大
山本帯刀☆AKIRA
松蔵☆永山絢斗
小山良運☆佐々木蔵之介
松平定敬☆矢島健一
月泉和尚☆井川比佐志
老人☆山本學
岩村精一郎☆吉岡秀隆
牧野忠恭(雪堂)☆仲代達矢
【あらすじ】
大政奉還が行われた1867年、260年余り続いた江戸幕府が倒れて諸藩は東軍(旧幕府軍)と西軍(新政府軍)に分裂する。翌年には鳥羽・伏見の戦いをきっかけに戊辰戦争へとなだれ込むが、越後の小藩である長岡藩の家老・河井継之助(役所広司)は冷静に事態を見守っていた。彼は東軍と西軍いずれにも属さない武装中立を目指し、和平を願い談判に挑むが……。
【感想】
原作が司馬遼太郎の「峠」であること以外何も知らずに鑑賞。
映画冒頭徳川慶喜のシーンで東出昌大を久しぶりに観て、謹慎が明けたのかと思った😆
なにわともあれ公開にこぎつけられて良かった。
東出くんが出演していたせいで公開が遅れたってこともあるのかもしれない。
が、あの数分間のシーンはスクリーンに字を映してナレーションを流せばOKなシーンだった。
あとで2019年製作であることを知ってそんなことを考えた。
「峠」は人気作家司馬遼太郎の作品としてはあまり読まれていないだろう。
主人公はあまり知られていない河井継之助。
毀誉褒貶があるようだが、たかだか150年前の出来事なのに事実は不確実。
この映画では、彼の良い面ばかりが描かれている。
原作は読んでいないので多面的に描かれているのかどうかわからない。
河合が岩村精一郎と談判して決裂。
北越戦争に流れ込んでいったのは史実のようだ。
印象に残った点はいくつかあった。
①吉岡秀隆が演じた岩村精一郎
独断で河合の申し出を却下する居丈高な人物像をうまく表現。
後世の目からみても批判があるようだ。
②ガトリング砲
トムクルのラストサムライやるろうに剣心でも登場するガトリング砲。
当時日本にある3台のうち2台が長岡藩にあったそうだ。
強力な兵器があっても多勢に無勢。
③八丁沖渡沼作戦
奇襲作戦で一時長岡城の奪還に成功。
河井継之助は流れ弾に当たって足を負傷してしまう。
wikiによると、大規模な世直し一揆が発生したそうだ。
この映画ではそんな描写は一切なく、河井継之助を最後のサムライとして美化している。
観たときはそんなものかなと思って見逃したが、そのあたりの多面的な話がなく、あまり深みが感じられなかったのは事実。
そんなに立派な人だったのか?と疑問をもちながら観終わった。
あと、邦画ではよくあることだがセリフが聞き取りにくい。
英語でもいいから字幕を出してくれよ!(笑)と思った。
この記事へのコメント
きさ
俳優陣はいいですし映画は健闘していますが、原作を読んだ時から河井継之助の行動には疑問がありました。
河井継之助は結局判断を誤ったのではないかと思います。
まあ官軍の側もちゃんと対処して欲しかったとも思いますが。
映画もその疑問を解消する物ではなかったです。
気の毒なのは長岡藩の庶民。
原作は若い頃の話が長く映画は長岡での戦争に絞ってますね。
まっつぁんこ
原作は若いころの話が多いとのこと。晩年(とは云っても40そこそこと若い)に絞ったのは正解ですね原作を読むかどうか迷っています(笑)