逆転のトライアングル




逆転のトライアングル@スペースFS汐留
逆転のトライアングル.jpg

制作年:2022
制作国:スウェーデン フランス イギリス ドイツ
英題:TRIANGLE OF SADNESS
日本公開:2023年2月23日
上映時間:2時間27分
配給:ギャガ

監督・脚本☆リューベン・オストルンド

キャスト
カール☆ハリス・ディキンソン
ヤヤ☆チャールビ・ディーン
船長☆ウディ・ハレルソン
ポーラ☆ヴィッキ・ベルリン
ヤルモ☆ヘンリク・ドルシン
ディミトリ☆ズラッコ・ブリッチ
ネルソン☆ジャン=クリストフ・フォリー
テレサ☆イリス・ベルベン
アビゲイル☆ドリー・デ・レオン
ベラ☆ズニー・メレス
クレメンティン☆アマンダ・ウォーカー
ウィンストン☆オリヴァー・フォード・デイヴィス
ダリウス☆アルヴィン・カナニアン
ルドミラ☆キャロライナ・ギリング
ウリ☆ラルフ・シーチア

【あらすじ】
モデルでインフルエンサーのヤヤは、恋人である男性モデルのカールと共に豪華客船のクルーズ旅行に招待される。リッチでクセの強い乗客はゴージャスな船旅を堪能し、客室乗務員は彼らから高額のチップをもらおうと笑顔を振りまきながら要望に応えていたが、ある夜に船が難破する。さらに海賊に襲われ、無人島に流れ着いた乗員乗客たちが食料、水、そしてSNSのない状況にあえぐ中、トイレ清掃員が圧倒的なサバイバル能力を発揮する。

【感想】
リューベン・オストリンド監督が「ザ・スクエア思いやりの聖域」に続き二作連続でカンヌ国際映画祭のパルムドールを受賞した作品。
「ザ・スクエア思いやりの聖域」も観たがこちらの方がはるかに面白かった。
パート1、レストランは監督の実体験が元になっている。
「ザ・スクエア」でカンヌのホテルマルティネスに当時の彼女(現奥さんシーナ)と泊まった時、レストランの支払いのことで大喧嘩。
くしゃくしゃに丸めた50ユーロ札を押し付けられたのだそうだ😆
その後良く話し合って現在にいたる。
ふつうは仲直りできないと思った(笑)
パート2、ヨットにおける船長と大富豪の会話が爆笑もの。
レーニンやレーガンの名言がブラックにちりばめられる。
船長は酔っぱらったあげく船内放送で共産党宣言を読み始める。
金持ちの乗客たちが激しく嘔吐を繰り返し大笑いしたがかわいそうにも思えた。
最後が無人島でのヒエラルキー逆転。
大富豪や美しいモデルは無人島では無力。
サバイバル能力が高い掃除係のアビゲイルが頂点に立つ。
普通の価値は金や地位など社会が規定。
無人島では三大欲求(食欲・性欲・睡眠欲)の価値が高く。それを充足できる者のポジションが高くなる。
尺は2時間半近いがまったく退屈せずに観られた。
こういう間やおかしみは流行りの(?)倍速ではまったく伝わらないだろう。
最後に明らかになる衝撃の事実は映画館で確かめてほしい。

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