第16回朝日杯将棋オープン戦 準決勝・決勝大盤解説会

有楽町マリオンの朝日ホールで3年ぶりに開催された朝日杯将棋オープン戦大盤解説会に参戦した。
10年前は無料の抽選制で参加者はおっさんばかり。
今回の参加者は半分が女性で料金は6,000円
たったひとりの革命児の登場でさまがわり。

定刻の10時少し前に朝日ホール到着。
検温してパスをもらい入場した。
いつも映画の試写会で来ているホールが会場かと思ったが違った。
11階のホールに入って左の広間が大盤解説会の会場。
対局が13階の朝日ホールで行われていたようだ。

本日の解説は菅井竜也八段。
聞き手は加藤桃子女流三段。
菅井先生の解説とトークが抜群に面白かった。
書くときりがないのでかいつまんで(笑)
① 山口恵梨子女流二段
彼女にそっくりの方がいたので三度確認して「ご結婚おめでとうございます」と言った。
そしたら怪訝な顔をされ、別人であることがわかった。
顔から火が出るくらい恥ずかしかった。
② 対局時計
普段の対局は和室で正座。研究会は椅子で対局時計を叩きながら行う。
朝日杯は椅子席で指すので、対局時計を叩くつもりでテーブルをバーンと叩いてしまった。
③ 好きな女性のタイプ
決勝戦の大盤解説に豊島先生が加わった。菅井先生は豊島先生に好きな女性のタイプありますか?と聞いた。
豊島先生の答えは「特にありません」
すかさず「オレもありません。結婚はせんし」
④ 糸谷先生
大盤解説会に糸谷先生が加わった。菅井先生は豊島先生に「糸谷先生は圧がありますよね?」と同意を求める。豊島先生「ありません」
菅井先生は、この三人で解説をするのは初めて。もう二度とない!と言って会場内爆笑。
藤井豊島.jpg

準決勝の藤井聡太五冠王VS豊島将之九段の戦いは激戦。
終盤は142手目に豊島九段が5八馬と切り同銀の局面で五冠王の玉に詰みが生じていた。
評価値99だったらしいが観ているこちらは分からない。
150手目の6五歩を同玉と取った手がすごかった。
藤井豊島.png

大盤解説会に来た豊島先生の話をまとめると以下のとおり。
6五歩に7六玉は詰みを読み切っていた。
6五同玉は6四飛でも6四馬でも詰みと思っていたが読み切れておらず迷った。
⇒その結果敗着6五金を指してしまった。
一瞬で一番間違いやすそうな応手を繰り出した五冠王。
凄いものをまた観てしまった。

先に終わった糸谷先生と渡辺名人が大盤解説会の会場に登壇。
渡辺名人は、みんなこっちには興味ないでしょ、と言いながらガチの感想戦を展開。
いつもながら凄いサービス精神で感心。
応援したくなる棋士のひとりである。
糸谷渡辺.jpg

で、決勝戦は藤井聡太五冠王VS渡辺名人の対決となった。
こちらのポイントとなった局面は48手目の5五歩。
7四歩 8五桂 6四角 同銀 7三角 と進行してダメになったのでここでは他の手を選択するべきだったようだ。
藤井渡辺.png

大盤解説会では7二飛、以下5四歩 同銀(直または左)6四角 同歩 8三角 7一飛 7二歩 8一飛 5六角成 が検討された。
これで早くも4回目の優勝。
いったいどこまで行けるのか今後も聡太五冠王から目が離せない。
名人投了.jpg

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