第82期名人戦七番勝負第二局豊島将之九段VS藤井聡太名人

第82期名人戦七番勝負第二局は既報の通り後手の藤井聡太名人が126手で勝ち2連勝。
防衛にあと2勝となった。
終局時間は21時19分と遅かった。
昨夜オレが出かけた夕食休憩時点では先手の豊島九段が良さそうだった。(個人の感覚です🤣)
帰って来たらほどなく終局。
第1局に続いて2局続けて終盤の大逆転だった。
ポイントは114手目に藤井名人が 6二香 と合駒した局面。
名人2.png

この局面は豊島九段の勝ち。
結論から言うと、5二金 なら勝ち、5二銀 は千日手、その他は第2ラウンド🤣
藤井名人は 5二銀 に 7二銀 と打って千日手ならしょうがないと思っていたはずである。
5二金 も簡単に勝ちというわけではなく、2五桂 と打たれた場合の詰みをまず読み切らなければならない。
(さほど難しくはないが手数の長い詰み)
5二銀 に 2五桂 なら比較的簡単に詰む。
次に 5一香 と受けられたらどうするかも読み切らねばならなかった。
名人2_変化1.png

同金 は 2五桂 で後手玉が詰まず負け。
同龍も 3七桂成 同玉 1五角 から 5一 龍を抜かれて負けである。
5一香 には 6一金 と銀を取るのが唯一の勝ち筋。
8二玉 なら 6二角成 が詰めろになり勝ち。
同玉 には 4二桂成 として勝ちだが簡単ではない。
豊島九段は 5二銀 7二銀 のあと、3六金 と立って金取って 1五角 の筋を消した。
これで後手に手がなければ勝ちだったが 5九角 があり形勢は互角に戻ってしまった。
名人2_1.png

ここで 3七歩 ならまだ難しかった。
以下 2五桂 に 2八金 などと受けて第2ラウンド。
3七歩 を逸して 2七玉 が連続の悪手。
2四桂 と打たれて大逆転となった。
2四桂 は 2八金 以下の詰めろでうまい受けもない。
たぶん 3六金 に 5九角 を見落としたのだろうが、(読み筋では無いだろうに)すかさず 5九角 を放つ藤井名人は常人の域を逸脱している🤣
地震で盤面が揺れているのに全く動じずに読みふけっていた名人。
しっかり読み筋に入っていた可能性もあり恐ろしいかぎり。
豊島将之九段の巻き返しを期待して終わります。

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