Billboard2024年5月25日

【アルバム】
Taylor_Swift_–_The_Tortured_Poets_Department_(album_cover).pngテイラー・スウィフトの “The Tortured Poets Department” が8%減の26万ユニット(4万1千枚)ながら4週連続1位。
昨年のトラヴィス・スコット“Utopia” 以来の発売から4週連続1位を飾った。
4週目のユニット26万はアデルの“25” が4週目に82万5千ユニットを売上げて以来のビッグセールス。
とは云ってもアデルの三分の一以下で、短期間で売上環境が激変(低下)していることがうかがい知れる。
(今度アデルがアルバムを出してもそんな大きな売上は達成できないであろう)
ストリーミングユニットは5%減の21万7千5百ユニットでこれはオンディマンドストリーム2億8,240万回に相当する。

TTPDと略される本作は東海岸時間19日零時に16曲収録のスタンダード盤がリリースされた。
2時間後に31曲収録の拡張盤がダウンロードとストリーミングでリリース。
テイラーは「午前2時のサプライズ!TTPDはシークレットダブルアルバム。過去2年でたくさんの 苦しい詩を書いたの。それをみんなと分かち合いたい。これがTTPD2回目15曲追加盤。これで全てはみんなのもの」と書いた。

TTPDはテイラー14枚目のナンバー1アルバム。
ジェイ・Zと並びビートルズ19枚に次ぐ史上2位タイとなった。
ナンバー1アルバムの多いアーティスト
19, The Beatles
14, Jay-Z
14, Taylor Swift
13, Drake
11, Bruce Springsteen
11, Barbra Streisand
11, Ye (formerly Kanye West)
10, Eminem
10, Future
10, Elvis Presley

またテイラー・スウィフトの1位在位週数は73週となり、ソロアーティストでは最高記録更新。
2位はエルヴィス・プレスリーの67週。

ガンナの “One of Wun” が9万1千ユニット(1千枚)で2位に初登場して6枚目のトップ10入り。
ストリーミングユニットは9万でこれは1億1,852万回のオンディマンドストリームに相当する。
2023年の前作 “A Gift & a Curse” は8万5千ユニット(1千枚)で初登場最高3位。
2022年の “DS4Ever” と2020年の “Wunna” は初登場最高1位、2019年の “Drip or Drown 2” も9万ユニット(7千枚)で初登場最高3位。
2018年リル・ベイビーとの “Drip Harder” が最初のトップ10入りで最高4位を記録。

本アルバムは4月15日に発売がアナウンスされた。
その後5月3日にいたるまでリリース日5月10日の発表はなされなかった。
今の所ストリーミングとダウンロードのみでフィジカル盤は発売されていない。
ガンナのオフィシャルサイトでCDとレコードの予約が開始されているが、発売日の記載はなく2024年発売とのみアナウンスされている。

モーガン・ウォレンの “One Thing at a Time” は7%増の7万5千ユニットで3位変わらず。
通算19週も1位を記録。
前作 “Dangerous: The Double Album” も26万5千ユニット(7万4千枚)で1位に初登場し10週も1位を記録。
アメリカでの人気は根強い。
こちらも外盤を購入したが好みでなくほとんど聴いてない。

フューチャーとメトロ・ブーミンのコラボアルバム“We Don’t Trust You” は13%減の5万3千ユニットながら4位変わらず。

モーガン・ウォレンの “Dangerous: The Double Album” は6%増の4万4千ユニットで7位から5位に上昇。
トップ10内在位は143週目で単独2位。
モーガン・ウォレンの2枚のアルバムのポイント増は5月10日にリリースされプロモーションされているポスト・マローンの “I Had Some Help” にフィーチャーされていることによる。
“I Had Some Help” はモーガンのアルバムには収録されておらず、ポスト・マローンの次のアルバムに収録が予定されている。
モーガン・ウォレンのアルバム2枚がトップ5にランクインするのは昨年7月29日付以来。
その時はOne Thing が2位でDouble Album が5位だった。

ノア・カーンの “Stick Season” は2%増の4万1千ユニットで9位から6位に上昇。

シザの “SOS”は1%減の3万8千ユニットながら10位から7位に上昇。
2017年の “Ctrl” は6万ユニット(2万枚)で初登場最高3位。
今年中に3枚目のアルバム “Lana” がリリース予定。
7月26日開催のフジロックでヘッドライナーをつとめる。
参戦したいものだ。

ザック・ブライアンのセルフタイトルアルバムは5%増の3万8千ユニットで12位から8位に上昇。
本アルバムはアマゾンで購入して聴いてみたが好み。
同じカントリージャンルでは大人気のモーガン・ウォレンよりこちらが好き。
2022年の前作 “American Heartbreak” は7万1千5百ユニット(6千枚)で初登場最高5位。

ベンソン・ブーンのデビューアルバム “Fireworks & Rollerblades” は4%減の3万5千ユニットながら11位から9位に上昇。
シングル “Beautiful Things” が最高2位の大ヒット。

ビヨンセの “Cowboy Carter” は14%減の3万5千ユニットで8位から10位に後退。
デビュー8枚連続でナンバー1獲得の最高記録を更新。

ビヨンセのナンバー1アルバムリスト
① Dangerously In Love 2003/7/12 (1週間)
② B'Day 2006/9/23 (1週間)
③ I Am... Sasha Fierce 2008/12/6 (1週間)
④ 4 2011/7/16~7/23 (2週間)
⑤ Beyonce 2013/12/28~2014/1/11 (3週間)
⑥ Lemonade 2016/5/14(1週間)
⑦ Renaissance 2022/8/13(1週間)
⑧ Cowboy Carter 2024/4/13(今の所2週間)

1 1 The Tortured Poets Department / Taylor Swift 260,000 (41,000)
2 – ★One of Wun / Gunna 91,000 (1,000)
3 3 ★One Thing at a Time / Morgan Wallen 75,000
4 4 We Don't Trust You / Future and Metro Boomin 53,000
5 7 ★Dangerous:The Double Album / Morgan Wallen 44,000
6 9 ★Stick Season / Noah Kahan 41,000
7 10 SOS / SZA 38,000
8 12 ★Zach Bryan / Zach Bryan 38,000
9 11 Fireworks & Rollerblades / Benson Boone 35,000
10 8 Cowboy Carter / Beyoncé 35,000

【シングル】
Post_Malone_and_Morgan_Wallen_-_I_Had_Some_Help.pngポスト・マローンとモーガン・ウォレンの “I Had Some Help” が初登場1位。
ポスト・マローン6枚目とモーガン・ウォレン2枚目の全米ナンバー1。
ストリーミングなんと7,640万で2020年の集計ルール変更以降の最高記録更新。
3週前テイラーとポスト・マローンのFortnightが樹立した7,620万を上回った。
その前はオリビ・ロドリゴDrivers Licenseが2021年1月23日付で記録した7,610万が最高記録だった。

チャート史上1,172曲目でナンバー1で80枚目の初登場1位を記録。
Hot Country Songs チャートも1位に初登場してウォレン8枚ポスト・マローンは初の1位。

ポスト・マローンは新曲への期待を高めるため3月20日ににおわせ投稿をソーシャルメディアで発信。
モーガン・ウォレンはステージコーチ・フェスティバルでヘッドライナーをつとめた。
(コロラド砂漠のコーチェラ バレーにあるカリフォルニア州インディオのエンパイア ポロ クラブで開催される毎年恒例のカントリー ミュージック フェスティバル)
4月28日にモーガン・ウォレンは本曲を演奏。
5月16日にテキサス州フリスコのフォード・センター・アット・ザ・スターで開催された第59回アカデミー・オブ・カントリー・ミュージックアワードでふたり揃って本曲を披露した。

ポスト・マローンの1位リスト
“I Had Some Help” feat. Morgan Wallen, (今の所1週間) 2024/5/25
“Fortnight” Taylor Swift feat. Post Malone, (2週間) 2024/5/4
“Circles” (3週間)2019/10/30
“Sunflower (Spider-Man: Into the Spider-Verse)” with Swae Lee, (1週間) 2019/1/19
“Psycho” feat. Ty Dolla $ign, (1週間)2018/6/16
“Rockstar” feat. 21 Savage, (8週間)2017/10/28

Streaming Songs 1位のほかエアプレイは3,110万でRadio Songs 36位から15位に上昇。
売上は6万9千で Digital Song Sales 1位。
ポスト・マローンのストリーミングとセールスの1位はそれぞれ4曲目と6曲目。
モーガン・ウォレンは2曲目と6曲目。

シングルチャートとカントリーチャートの2つを制覇した曲は1958年に始まったチャート史上27曲目。
今年は2曲目で昨年は史上最多4曲もあり1975年(5曲)以来の多さだった。
ふたりの男性アーティストによるヒットは初めて。

シングルチャートとカントリーチャートの両方で1位になった曲のリスト
“I Had Some Help” Post Malone feat. Morgan Wallen, 2024
“Texas Hold ‘Em” Beyoncé, 2024
“I Remember Everything” Zach Bryan feat. Kacey Musgraves, 2023
“Rich Men North of Richmond” Anthony Oliver Music, 2023
“Try That in a Small Town” Jason Aldean, 2023
“Last Night” Morgan Wallen, 2023
“All Too Well (Taylor’s Version)” Taylor Swift, 2021
“We Are Never Ever Getting Back Together” Taylor Swift, 2012
“Amazed” Lonestar, 1999-2000
“Islands in the Stream” Kenny Rogers duet with Dolly Parton, 1983
“I Love a Rainy Night” Eddie Rabbitt, 1981
“9 to 5” Dolly Parton, 1981
“Lady” Kenny Rogers, 1980
“Southern Nights” Glen Campbell, 1977
“Convoy” C.W. McCall, 1975-76
“I’m Sorry” John Denver, 1975
“Rhinestone Cowboy” Glen Campbell, 1975
“Thank God I’m a Country Boy” John Denver, 1975
“Before the Next Teardrop Falls” Freddy Fender, 1975
“(Hey Won’t You Play) Another Somebody Done Somebody Wrong Song” B.J. Thomas, 1975
“I Can Help” Billy Swan, 1974
“The Most Beautiful Gir,” Charlie Rich, 1973
“Honey” Bobby Goldsboro, 1968
“Harper Valley P.T.A.” Jeannie C. Riley, 1968
“Big Bad John” Jimmy Dean, 1961
“El Paso” Marty Robbins, 1959-60
“The Battle of New Orleans” Johnny Horton, 1959

ケンドリック・ラマーの “Not Like Us” が先週の初登場1位から2位に後退。
チャート史上1,171曲目でナンバー1で79枚目の初登場1位を記録。
3月の “Like That” でラマーは自分がラッパーナンバー1でドレイクやジェイ・コールはめじゃないと二人をディスった。
もとはドレイクのFirst Person Shooter なんだけど、3人のほかにエイサップ・ロッキー、リック・ロス、ザ・ウィークエンド、イェも巻き込んだディスり合いになっている。
おかげで今週は1位と3位のラマー、6位のフューチャー、7位のドレイクとチャートがにぎわっている🤣
そんな話題は日本に伝わることがなく目にすることも耳にすることもない。
あいかわらずキレイな男の子や女の子がいっぱい出てきてチャカチャカ踊っているだけだ(笑)
平和で良い。

ケンドリック・ラマーのナンバー1リスト
“Not Like Us” 2024/5/18 (今の所1週間)
“Like That” 2024/4/6 3週間
“Humble” 2017/5/6 1週間
“Bad Blood” 2015/6/6 1週間

ストリーミングは2%増の 7,200万。
Streaming Songs 1位で同チャート5枚目の1位。
R&B/Hip-HopジャンルではドレイクのWay Too Sexy の6,730万を抜いて最高記録更新。
エアプレイ148%増の1,240万で今週のエアプレイゲイナー獲得。
R&B/Hip-Hop Songs と Hot Rap Songs の両チャートで2週連続1位。

トミー・リッチマンの初ヒット “Million Dollar Baby” は2位から3位に後退。
ストリーミング14%増の6,630万で 今週のストリーミングゲイナー獲得。
売上も17%増の7千で今週のセールスゲイナー獲得。
彼の過去のチャートインは昨年11月にブレント・ファイヤズ “Upset” にフィーチャーされてHot R&B Songs 12位 Hot R&B/Hip Hop Songs 33位にランクインのみ。
まったくの新人がチャート上位に初登場したのは昨年のオリバー・アンソニー・ミュージック“Rich Men North of Richmond” 以来。
オリバーはその後音沙汰無しだがトミーはどうなるか楽しみ。
Hot R&B Songsで3週連続1位。

シャブージーの “A Bar Song(Tipsy)” は5位から4位に上昇。
2004年に最高2位を記録したJ-クウォン“Tipsy” が使われている。
シャブージーはビヨンセのナンバー1アルバム“Cowboy Carter” 収録曲のうち2曲 “Spaghettii” と“Sweet*Honey*Buckiin” で客演しそれぞれ31位と61位にランクインした。

最高2位を記録したベンソン・ブーン “Beautiful Things” は9位から5位に上昇。

テディー・スイムズのナンバー1ヒット “Lose Control” が10位から6位に上昇。
エアプレイ1%増の7,380万で Radio Songs 6週連続1位。

フューチャーとメトロブーミンの “Like That” は6位から7位に後退。

テイラー・スウィフトの “Fortnight” は4位から8位に後退。
“Fortnight”はチャート史上1,170曲目でナンバー1で78枚目の初登場1位を記録。
これでテイラー・スウィフトのナンバー1シングルは12枚目。
ホイットニーを抜いてマドンナとシュープリームスと並ぶ6位タイとなった。
1位曲の多いアーティスト
20, The Beatles
19, Mariah Carey
14, Rihanna
13, Drake
13, Michael Jackson
12, Taylor Swift
12, Madonna
12, The Supremes
11, Whitney Houston
10, Janet Jackson
10, Stevie Wonder

テイラー・スイフトの1位リスト
“Fortnight” (2週間, 2024/5/4)
“Is It Over Now?(Taylor’s Version)” (1週間, 2023/11/11)
“Cruel Summer” (2週間, 2023/10/28)
“Anti-Hero” (8週間, 2022/11/5)
“All Too Well (Taylor’s Version)” (1週間, 2021/11/27)
“Willow” (1週間, 2020/12/26)
“Cardigan” (1週間, 2020/8/8)
“Look What You Made Me Do” (3週間, 2017/9/16)
“Bad Blood” feat. Kendrick Lamar, (1週間,2015/6/6)
“Blank Space” (7週間, 2014/11/29)
“Shake It Off” (4週間,2014/9/6)
“We Are Never Ever Getting Back Together” (3週間, 2012/9/1)

初登場1位は7枚目で女性アーティストではアリアナ・グランデと並ぶ1位。
全体ではドレイクの9枚が最多。

これでテイラー・スウィフトの1位在位週は36週でチャート史上単独9位。
1位在位週数の多いアーティスト
① 93週 マライア・キャリー
② 60週 リアーナ
③ 59週 ザ・ビートルズ
④ 56週 ドレイク
⑤ 50週 ボーイズⅡメン
⑥ 47週 アッシャー
⑦ 46週 ビヨンセ
⑧ 37週 マイケル・ジャクソン
⑨ 36週 テイラー・スウィフト
⑩ 34週 アデル、エルトン・ジョン、ブルーノ・マーズ

サブリナ・カーペンターの “Espresso” は8位から9位に後退。
今年のコーチェラでもパフォーマンスを披露。
また彼女はテイラー・スウィフトのエラズ・ツアーで昨年8月から今年の3月にかけての
メキシコ・アルゼンチン・ブラジル・オーストラリア・シンガポール30公演でオープニングアクトをつとめた。
東京公演には来ていない💢
前座があると本公演は1時間遅れになるから無い方が良かったけど🤣

ホージア “Too Sweet” は11位から10位に上昇。
ワンチャンスを活かして1位に到達しておいて良かったね🤣
Hot Rock & Alternative Songs,Hot Rock Songs と Hot Alternative Songs の似たような3チャートで8週連続1位。

1 –★ I Had Some Help / Post Malone featuring Morgan Wallen
2 1 ★Not Like Us / Kendrick Lamar
3 2 ★Million Dollar Baby / Tommy Richman
4 5 ★A Bar Song (Tipsy) / Shaboozey
5 9 Beautiful Things / Benson Boone
6 10 Loose Control / Teddy Swims
7 6 Like That / Future,Metro Boomin & Kendrick Lamar
8 4 Fortnight / Taylor Swift featuring Post Malone
9 8 Espresso / Sabrina CarpenterEspresso
10 11 ★Too Sweet / Hozier
★はポイント増

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