昨夜はABEMAトーナメント2024予選Aリーグ第二試合(チーム中村VSチーム渡辺)が放映された。
結果はチーム中村が 5-4で勝利。
深夜1時に及ぶ熱戦を堪能した。
その中で詰将棋愛好家目線で気になった局面を紹介🤣
まずは第3局の渡辺明九段VS佐々木大地七段戦。
この将棋は先手の渡辺九段が終始優勢でどうやっても勝ちそうな局面が続いた。
大逆転負けを喫したが渡辺九段が「この将棋を負けるプロがいるかね」と嘆いたのも旨なるかなという感じ。
123手目に渡辺九段が 3五金 と打った手が悪手。
この局面は以前の楽勝局面に比べればだいぶ紛れている。
それでも 3四歩 と叩けば先手が勝っていただろう。
同飛 の一手に 4三金 同玉 4二金 同金 同と 同玉 2三飛成 として勝ち。
3五金 では先手玉に詰みが生じていた。
3五金 以下 8七飛成 同玉 6九角成 7八金 8六歩 同玉 8五歩 と進行。
ここで渡辺九段は 7七玉 と逃げたので 6八角 8八玉 7九角成 で終局となった。
この局面を観戦していて思ったのは 8七玉 と逃げたらどうするのか?だった。
以下 8六香 は 9六玉、8六金 は 8八玉 で詰まない。
実はこの局面の詰みは色々ある。
8五歩 と打った手を活かすなら 9六角 が唯一の詰み筋。
以下 同玉 は 8六金 までなので 同香 と取るしかない。
そこで 8六香 と打てば 9八玉 に 9七歩 同桂 8七金 9九玉9八歩 8九玉 7八馬 同銀 8八金 まで。
8五歩 と打った手を反省してやり直す手もある。
8六歩 同玉 と元に戻して 8四香 と打っても 7四桂 と王手しても詰みだ。
せっかくだから 7七玉 ではなく 8七玉 と逃げて欲しかった。
7七玉 に対する 6八角 の方が簡単にみえたのである。
続いて第4局 中村大地八段 VS 山崎隆之八段戦の詰みも印象に残った。
126手目に山崎八段が 9六歩 と突いて詰めろをかけた。
この局面から中村八段は後手玉を詰め上げた。
5三金 同玉 4五桂 6四玉 7四金 5四玉 4六桂 と進行する。
この局面を見ていて思ったのは、4三玉 と逃げられたらどうやって詰ますのだろう?
5四金 5二玉 5三桂成 6一玉 で詰まないのでは?
実は簡単な 6三金左 が見えていなかった🤣
4三玉 と逃げられた時は 5四銀 3二玉 3三桂成 同玉 4五桂 同歩 4四角打 同飛 同角 同玉 4三飛 で詰み。
5四金 3二玉 3三桂成 同玉 4四角 でも手数はかかるが詰む。
したがって山崎八段は 4五玉 と逃げ 5四銀 に 4六玉 と逃げた。
ここで 2八角 としたのが見えにくい手。
以下 3七桂 同角 3六玉 2八桂 3七玉 2九桂 で終局した。
遡って115手目の 5四桂 に 5二玉 と逃げたのが良くなかったようだ。
渡辺VS佐々木戦も本局も30手近い長手数の詰み。
見所のある将棋で面白かった。
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