Billboard2024年7月27日

【アルバム】
Eminem_-_The_Death_of_Slim_Shady_(Coup_de_Grâce).pngエミネムの “The Death of Slim Shady (Coup de Grâce)” が28万1千ユニットで1位に初登場して11枚目のナンバー1。
11枚はブルース・スプリングスティーン、バーブラ・ストレイザンド、カニエ・ウエストに並び5位タイ。
1位はビートルズの19枚で以下ジェイZとテイラー・スイフトが14枚で2位タイ、4位はドレイクの13枚と続く。

ストリーミングユニットは16万4千5百でこれは2億2,008万回のオンディマンドストリームに相当する。
売上は11万4千ですべてダウンロード。
フィジカル盤の発売はない。

エンハイプンの “Romance: Untold” が12万4千ユニット(11万7千枚)で2位に初登場。
ストリーミングユニットは7千でこれは953万回のオンディマンドストリームに相当する。
売上11万7千枚は彼らのベストでこちらが今週のトップセリングアルバム。
17種類ものグッズ同梱CDと2種類のレコードが売上に貢献。

ザック・ブライアンの “The Great American Bar Scene” は36%減の8万8千ユニットで2位から3位に後退。

テイラー・スウィフトの “The Tortured Poets Department” は50%減の8万2千ユニットで12週続いた1位から4位に後退。

モーガン・ウォレンの “One Thing at a Time” は5%減の6万6千ユニットで3位から5位に後退。
通算19週も1位を記録。
前作 “Dangerous: The Double Album” も26万5千ユニット(7万4千枚)で1位に初登場し10週も1位を記録。
アメリカでの人気は根強い。
こちらも外盤を購入したが好みでなくほとんど聴いてない。

ビリー・アイリッシュの “Hit Me Hard and Soft” は2%減の5万7千ユニットで4位から6位に後退。

チャペル・ローンの“The Rise and Fall of a Midwest Princess”は微減の5万4千ユニットで5位から7位に後退。
6月9日ガバナーズ・ボール・ミュージック・フェスティバル3日目アリアナ・グランデのシャウトアウトに促されて行われたパフォーマンスが大きく報道されて話題を呼んだ。
相変わらずメディア露出が続いており6月20日までの集計期間では16日のボナルー・ミュージック・アンド・アーツ・フェスティバルに出演。
6月21日早朝にNBCジミー・ファロンのトゥナイトショウでインタビューとパフォーマンスが放映された。
多くのアルバムがトップ10内に初登場してピークを迎えるのに対して本アルバムはチャートイン12週目のトップ10入り。
最近ではノア・カーンの“Stick Season” が29週目にデラックス盤の発売で100位から3位に上昇して初のトップ10入りを果たして以来の遅いトップ10入り記録。
それより前でトップ10入りに12週以上を要したのはドージャ・キャット“Hot Pink” 。
2020年5月16日付でチャートイン27週目に19位から9位に上昇してトップ10入りした。

クレイロの2枚目 “Charm” が4万7千ユニット(3万2千枚)で8位に初登場して初のトップ10入り。
ストリーミングユニットは1万5千でこれは1,978万回のオンディマンドストリームに相当する。
売上は8種類のレコードと4種類のグッズ抱き合わせのCDボックスセットでプロモートされた。
レコードの売上は彼女のベスト記録の1万5千枚。
先行シングル“Sexy to Someone” がアダルト・オルタナティブ・エアプレイで20位まで上昇。

ジョージア州ダグラスビル出身のカントリーシンガー、ミーガン・モロニーの2枚目 “Am I Okay?” が4万3千ユニット(1万3千枚)で9位に初登場して初のトップ10入り。
ストリーミングユニットは3万でこれは3,805万回のオンディマンドストリームに相当する。
本アルバムからは"No Caller ID"(最高58位) "28th of June" "Indifferent" の3曲がカントリーチャートにランクイン。
彼女は2023年にデビューアルバムLucky(最高38位)からの"Tennessee Orange" がナショナルチャートで30位まで上昇してダブルプラチナ認定をうけてブレイク。
"Tennessee Orange"はカントリーチャートで10位まで上昇してCMAAとACMAのソングオブザイヤーにノミネートされた。

ノア・カーンの “Stick Season” は4%増の4万ユニットながら7位から10位に後退。

1 - ★The Death of Slim Shady (Coup de Grâce) / Eminem 281,000 (114,000)
2 – ★Romance:Untold / ENHYPEN 124,000 (117,000)
3 2 The Great American Bar Scene / Zach Bryan 88,000
4 1 The Tortured Poets Department / Taylor Swift 82,000
5 3 One Thing at a Time / Morgan Wallen 66,000
6 4 Hit Me Hard and Soft / Billie Eilish 57,000
7 5 The Rise and Fall of a Midwest Princess / Chappell Roan 54,000
8 – ★Charm / Clairo 47,000 (32,000)
9 – ★Am I Okay? / Megan Moroney 43,000 (13,000)
10 7★ Stick Season / Noah Kahan 40,000

【シングル】
Shaboozey_-_A_Bar_Song_(Tipsy).pngシャブージーの “A Bar Song(Tipsy)” が2位から1位に復帰して通算2週目の1位。
Hot Country Songs は2週連続通算5週目の1位。
バージニア州出身のシャブージー(本名コリンズ・オビンナ・チブエゼ)の本曲以前のチャートインは2曲。
ビヨンセのナンバー1アルバム“Cowboy Carter” 収録曲のうち2曲 “Spaghettii” と“Sweet*Honey*Buckiin” で客演しそれぞれ31位と61位にランクインした。

“A Bar Song(Tipsy)” は最高5位を記録したアルバム“Where I’ve Been,Isn’t Where I’m Going” (カントリーアルバムチャート最高2位)からのカット。
29歳でブレイクした彼のキャリアは既に10年に及び満を持しての登場となった。

エアプレイ11%増の7,720万で3週連続エアプレイゲイナーを獲得してRadio Songs2位変わらず。
ストリーミングは6%減の3,900万ながらStreaming Songsも2位変わらず。
売上は24%減の1万6千で Digital Song Sales1位から2位に後退。
Hot Country Songs は6週1位。

本曲には2004年に最高2位を記録したJ-クウォン“Tipsy” が使われている。
6月30日の夜ベット・アワーズにおいて、7番目のパフォーマーとしてふたり(シャブージーとJ-クウォン)で両曲のマッシュアップをパフォーマンスした。

ナショナルチャートとカントリーの両チャートで黒人男性アーティストが1位となったのは初。
女性ではビヨンセのTexas Hold‘Emが今年偉業達成。

ナショナルチャートとカントリーの両チャートで1位到達したのは本曲含めて28曲。
ナショナルチャートとカントリーの両チャートで1位到達した曲のリスト
“A Bar Song (Tipsy)” Shaboozey, 2024
“I Had Some Help” Post Malone feat. Morgan Wallen, 2024
“Texas Hold ‘Em” Beyoncé, 2024
“I Remember Everything” Zach Bryan feat. Kacey Musgraves, 2023
“Rich Men North of Richmond” Oliver Anthony Music, 2023
“Try That in a Small Town” Jason Aldean, 2023
“Last Night” Morgan Wallen, 2023
“All Too Well (Taylor’s Version)” Taylor Swift, 2021
“We Are Never Ever Getting Back Together” Taylor Swift, 2012
“Amazed” Lonestar, 1999-2000
“Islands in the Stream” Kenny Rogers duet with Dolly Parton, 1983
“I Love a Rainy Night” Eddie Rabbitt, 1981
“9 to 5” Dolly Parton, 1981
“Lady” Kenny Rogers, 1980
“Southern Nights” Glen Campbell, 1977
“Convoy” C.W. McCall, 1975-76
“I’m Sorry” John Denver, 1975
“Rhinestone Cowboy” Glen Campbell, 1975
“Thank God I’m a Country Boy” John Denver, 1975
“Before the Next Teardrop Falls” Freddy Fender, 1975
“(Hey Won’t You Play) Another Somebody Done Somebody Wrong Song” B.J. Thomas, 1975
“I Can Help” Billy Swan, 1974
“The Most Beautiful Girl” Charlie Rich, 1973
“Honey” Bobby Goldsboro, 1968
“Harper Valley P.T.A.” Jeannie C. Riley, 1968
“Big Bad John” Jimmy Dean, 1961
“El Paso” Marty Robbins, 1959-60
“The Battle of New Orleans” Johnny Horton, 1959

チャート史上1,174曲目のナンバー1ソングでタイトルに song という言葉を含む11曲目のナンバー1ソングとなった。
song がタイトルに含まれる曲としてはスティービーBのBecause I Love You(The Postman Song)以来34年ぶり。
タイトルに song という言葉を含むナンバー1ソングのリスト
“A Bar Song (Tipsy)” Shaboozey, 2024
“Because I Love You (The Postman Song)” Stevie B, 1990
“There’ll Be Sad Songs (To Make You Cry)” Billy Ocean, 1986
“Escape (The Pina Colada Song)” Rupert Holmes, 1979-80
“Silly Love Songs” Wings, 1976
“I Write the Songs” Barry Manilow, 1976
“(Hey Won’t You Play) Another Somebody Done Somebody Wrong Song” B.J. Thomas, 1975
“Annie’s Song” John Denver, 1974
“Killing Me Softly With His Song” Roberta Flack, 1973
“Song Sung Blue” Neil Diamond, 1972
“The Chipmunk Song” The Chipmunks with David Seville, 1958-59

ポスト・マローンとモーガン・ウォレンの “I Had Some Help” は3位から2位に上昇。
ポスト・マローン6枚目とモーガン・ウォレン2枚目の全米ナンバー1。
シングルチャートとカントリーチャートの双方で1位を記録した27曲目のシングルとなり、両チャートで1位に初登場して3週連続で1位をキープした史上初の曲となった。
さらに5週連続に記録を更新。
史上初の2週連続記録を達成したのは昨年のオリバー・アンソニー・ミュージック Rich Men North of Richmond。

エアプレイ5%増の8,480万でRadio Songs 4週連続1位。
8週目でエアプレイチャートトップのトップに立ちポスト・マローンにとって2019年から翌年にかけて11週1位を記録したCircles以来2枚目、モーガン・ウォレンは初の1位を記録。
カントリーエアプレイチャートでも(たぶん)3週連続1位。
カントリーとオールジャンルの両エアプレイチャートで1位になった曲はたったの6曲しかない。
カントリーエアプレイとRadio Songs両方で1位になった曲のリスト
① I Had Some Help / Post Malone feat.Morgan Wallen 今の所2週間、8週目で達成
② Fast Car / Luke Combs 2023年4週間、16週目で達成
③ I Hope / Gabby Barrett feat.Charlie Puth 2020年1週間、35週目で達成
④ Meant To Be / Bebe Rexha &Florida Georgia Line 2018年5週間、14週目で達成
⑤ Need You Now / Lady A 2010年2週間、26週目で達成
⑥ You Belong With Me / Taylor Swift 2009年2週間、21週目で達成
シングルチャートで1位に到達したのは① I Had Some Helpだけだ。

ケンドリック・ラマーの “Not Like Us” は1位から3位に後退。
6月19日にカリフォルニア、イングルウッドのザ・フォーラムで開催されたザ・ポップ・アウト:ケン&フレンズで "Not Like Us" を5回にわたり異なる要素を盛り込んだヴァージョンでパフォーマンスした。
Hot Rap Songs 10週、Hot R&B/Hip-Hop Songs8週1位。

3月の “Like That” でラマーは自分がラッパーナンバー1でドレイクやジェイ・コールはめじゃないと二人をディスった。
もとはドレイクのFirst Person Shooter なんだけど、3人のほかにエイサップ・ロッキー、リック・ロス、ザ・ウィークエンド、イェも巻き込んだディスり合いになっている。
そんな話題は日本に伝わることがなく目にすることも耳にすることもない。
あいかわらずキレイな男の子や女の子がいっぱい出てきてチャカチャカ踊っているだけだ(笑)
平和で良い。

ケンドリック・ラマーのナンバー1リスト
“Not Like Us” 2024/5/18 (今の所2週間)
“Like That” 2024/4/6 3週間
“Humble” 2017/5/6 1週間
“Bad Blood” 2015/6/6 1週間

トミー・リッチマンの初ヒット “Million Dollar Baby” は4位変わらず。
彼の過去のチャートインは昨年11月にブレント・ファイヤズ “Upset” にフィーチャーされてHot R&B Songs 12位 Hot R&B/Hip Hop Songs 33位にランクインのみ。
まったくの新人がチャート上位に初登場したのは昨年のオリバー・アンソニー・ミュージック“Rich Men North of Richmond” 以来。
オリバーはその後音沙汰無しだがトミーはどうなるか楽しみ。
Hot R&B Songsで12週連続1位。

今週もサブリナ・カーペンターが2曲をトップ10に送り込んでいる。
“Espresso” は5位変わらず。
“Please Please Please” は6位変わらず。

“Please Please Please” のオフィシャルビデオは6月7日リリース。
現在のボーイフレンドであるオスカーノミネート俳優バリー・キーガンが出演している。
リリース日の翌日にNYのフラッシング・メドウズ・コロナ・パークで開催されたゴバナーズ・ボール・フェスティバルで両曲のパフォーマンスを披露。
8月23日リリース予定のニューアルバムShort n' Sweet に収録予定。
また彼女はテイラー・スウィフトのエラズ・ツアーで昨年8月から今年の3月にかけての
メキシコ・アルゼンチン・ブラジル・オーストラリア・シンガポール30公演でオープニングアクトをつとめた。
東京公演には来ていない💢
前座があると本公演は1時間遅れになるから無い方が良かったけど🤣

ホージア “Too Sweet” は8位から7位に上昇。
ワンチャンスを活かして1位に到達しておいて良かったね🤣
Hot Rock&Alternative Songsは15週1位。
Hot Rock Songs とHot Alternative Songsは16週1位。

テディー・スイムズのナンバー1ヒット “Lose Control” は10位から8位に上昇。

ベンソン・ブーンの最高2位に到達した大ヒット “Beautiful Things” は9位変わらず。

エミネムの “Houdini” は18位から10位に上昇。

1 2 ★A Bar Song (Tipsy) / Shaboozey
2 3 ★I Had Some Help / Post Malone featuring Morgan Wallen
3 1 Not Like Us / Kendrick Lamar
4 4 Million Dollar Baby / Tommy Richman
5 5 Espresso / Sabrina Carpenter
6 6 Please Please Please / Sabrina Carpenter
7 8 Too Sweet / Hozier
8 10 Loose Control / Teddy Swims
9 9 Beautiful Things / Benson Boone
10 18 ★Houdini / Eminem
★はポイント増

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