【アルバム】
トラヴィス・スコット2014年発表のミックステープ “Days Before Rodeo” が106位から1位にジャンプアップして初の1位。
アーティストのウェブストアで限定販売されたレコードが出荷されたことによる上昇。
ポイントは1,295%増の15万6千ユニット。
売上枚数が15万でそのうちレコード売上が14万9千枚。
彼にとって過去最高のレコード売上枚数をたたき出した。
ラップアルバムとしても過去最高で1991年にルミネイトによる集計が始まって以来6番目のビッグセールスを記録。
これでトラヴィス・スコットのアルバムは4枚連続でナンバー1到達。
2023年の “Utopia”、 2018年 “Astroworld”、 2016年 “Birds in the Trap Sing McKight” と本アルバムの4枚である。
“Days Before Rodeo” は2014年に無料リリースされ、今年の8月23日に初めて商業的に販売が開始された。
ストリーミング公開されて9月7日付で36万1千ユニット(33万1千枚)で2位に初登場。
以降30位⇒106位と順位を下げていたがレコード発売で1位にジャンプアップした。
アーティストのウェブストアでリリース日の8月23日以前からレコードの予約は始まっていた。
レコードは通常盤とデラックス盤の2種類があり、ボックスセットも2種類ある。
ボックスセットはパーカーと通常盤のセットとTシャツとデラックス盤のセットのふたつ。
さらに2つのファン・パック(パーカーと通常盤のセットとTシャツとデラックス盤のセット)もある。ファン・パックの内容は分からない。
一般販売ルートへのフィジカル盤リリースのアナウンスはまだない。
ポイントは1,295%増の15万6千ユニット。
売上は4,608%増の15万ユニット。
ストリーミングユニットは25%減の6千でこれは794万回のオンディマンドストリームに相当する。
2024年のナンバー1アルバムで初登場1位でないアルバムは2枚目。
2月17日のトビー・キース “35 Biggest Hits” と本作のみである。
トビー・キース“35 Biggest Hits” は2月5日の彼の逝去による上昇。
それにより2008年に初登場最高2位を記録したベストアルバムがリエントリーして1位にランクインした。
この2枚の前に初登場でなく1位に到達したアルバムは2022年1月15日に1位を記録した “Encanto” のサントラまでさかのぼることになる。
“Encanto” は2021年12月11日に197位に初登場して1か月かけて1位まで上昇した。
“Days Before Rodeo” の106位から1位への上昇は2022年4月30日付でタイラー・ザ・クリエーターの “Call Me If You Get Lost” がレコード発売にともない120位から1位に上昇して以来のジャンプアップ記録。
サブリナ・カーペンターの “Short n' Sweet” は8%減の10万8千ユニットで3週続いた1位から2位に後退。
6枚目のアルバムで初のトップ10入りを果たし初の全米ナンバー1に輝いた。
過去最高は2022年の “Emails I Can't Send” の1万8千ユニット(7千枚)で初登場最高23位。
今回の成績はジャンプアップもいいところである。
いちはやく12曲収録の外盤(ドイツ盤)を入手して聴いているが軽快なポップチューンの連続でおすすめの一枚である。
本アルバムは6月3日にリリースが予告され8月23日に発売された。
サブリナのアルバムはテイラー・スイフトがインスタで強力にプッシュした。
チャペル・ローンの“The Rise and Fall of a Midwest Princess”は13%増の6万4千ユニットながら3位変わらず。
多くのアルバムがトップ10内に初登場してピークを迎えるのに対して本アルバムはチャートイン12週目のトップ10入り。
最近ではノア・カーンの“Stick Season” が29週目にデラックス盤の発売で100位から3位に上昇して初のトップ10入りを果たして以来の遅いトップ10入り記録。
それより前でトップ10入りに12週以上を要したのはドージャ・キャット“Hot Pink” 。
2020年5月16日付でチャートイン27週目に19位から9位に上昇してトップ10入りした。
ポスト・マローンの “F-1 Trillion” は16%減の6万ユニットで2位から4位に後退。
彼にとって6枚目のトップ10入りで3枚目の全米ナンバー1を記録。
2019年の “Hollywood's Bleeding” は3週連続通算5週、2018年の “Beerbongs & Bentleys” は3週連続で1位を記録している。
2023年の前作 “Austin” は11万3千ユニット(3万4千枚)で初登場最高2位。
モーガン・ウォレンの “One Thing at a Time” は微増の5万2千ユニットながら4位から5位に後退。
通算19週も1位を記録。
前作 “Dangerous: The Double Album” も26万5千ユニット(7万4千枚)で1位に初登場し10週も1位を記録。
アメリカでの人気は根強い。
こちらも外盤を購入したが好みでなくほとんど聴いてない。
テイラー・スウィフトの “The Tortured Poets Department” は微減の5万1千ユニットで5位から6位に後退。
通算15週1位は女性アーティストでは1971年キャロル・キング “Tapestry” と並び史上3位タイ。
1位は2011年から翌年にかけて24週1位を記録したアデルの “21” で2位はホイットニー・ヒューストンのサントラ “The Bodyguard” の20週。
15週1位はモーガン・ウォレンのOne Thing at a Timeが通算19週1位を記録して以来。
女性アーティストではアデルの21が通算24週1位を記録して以来。
TTPDの15週はテイラー・スイフトの最高記録で彼女のナンバー1在位週は通算84週目となりソロアーティスト最長(2位はエルビスの67週)
エミネムのナンバー1アルバム “The Death of Slim Shady (Coup de Grâce)” がデラックス盤の発売で42位から7位に上昇してトップ10復帰。
9月13日にボーナストラックが追加されたデジタルアルバムとストリーミングサービスがリリースされ同時にCD2種類が発売された。
ポイントは180%増の4万8千ユニットで売上は3,328%増の2万4千。
ストリーミングユニットは43%増の2万3千でこれは3,164万回のオンディマンドストリームに相当する。
ビリー・アイリッシュの “Hit Me Hard and Soft” は5%減の4万4千ユニットで6位から8位に後退。
ノア・カーンの “Stick Season” は2%増の3万8千ユニットながら8位から9位に後退。
ザック・ブライアンの “The Great American Bar Scene” は1%減の3万8千ユニットで7位から10位に後退。
1 106 ★Days Before Rodeo / Travis Scott 156,000 (150,000)
2 1 Short n’ Sweet / Sabrina Carpenter 108,000
3 3 ★The Rise and Fall of a Midwest Princess / Chappell Roan 64,000
4 2 F-1 Trillion / Post Malone 60,000
5 4 ★One Thing at a Time / Morgan Wallen 52,000
6 5 The Tortured Poets Department / Taylor Swift 51,000
7 42 ★The Death of Slim Shady (Coup de Grâce) / Eminem 48,000 (24,000)
8 6 Hit Me Hard and Soft / Billie Eilish 44,000
9 8 ★Stick Season / Noah Kahan 38,000
10 7 The Great American Bar Scene / Zach Bryan 38,000
★はポイント増
【シングル】
シャブージーの “A Bar Song(Tipsy)” が10週連続通算11週目の1位。
66年のチャート史上45曲目のふたけたナンバー1到達。
バージニア州出身のシャブージー(本名コリンズ・オビンナ・チブエゼ)の本曲以前のチャートインは2曲。
ビヨンセのナンバー1アルバム“Cowboy Carter” 収録曲のうち2曲 “Spaghettii” と“Sweet*Honey*Buckiin” で客演しそれぞれ31位と61位にランクインした。
“A Bar Song(Tipsy)” は最高5位を記録したアルバム“Where I’ve Been,Isn’t Where I’m Going” (カントリーアルバムチャート最高2位)からのカット。
29歳でブレイクした彼のキャリアは既に10年に及び満を持しての登場となった。
エアプレイ2%減の7,530万ながらRadio Songs 8週連続1位。
ストリーミングも2%減の2,870万ながらStreaming Songs 2位から1位に上昇して通算6週目の1位。
売上も7%減の9千で Digital Song Sales 2位から3位に後退。通算13週1位。
Hot Country Songs は13週連続通算15週目の1位。
2010年代のふたけたナンバー1は7曲目。
11週以上1位は5曲。
モーガン・ウォレン Last Night 2023年16週
ハリー・スタイルズ As It Was 2022年15週
マライア・キャリー All I Want for Christmas Is You 12週(トータル14週)
ロディー・リッチ The Box 2020年11週
シャブージー Abar Song (Tipsy) 11週
アデル Easy on Me 2021年10週
BTS Butter 2021年10週
1958年に始まった66年のチャート史上11週以上1位を記録したのは30曲しかない。
1位到達曲のうちたった2.5%である。
30曲はすべて1991年にルミネイトによる集計が開始されてから。
1991以降で11週以上1位を記録した曲の比率は7%と約3倍になった。
本曲には2004年に最高2位を記録したJ-クウォン“Tipsy” が使われている。
6月30日の夜ベット・アワーズにおいて、7番目のパフォーマーとしてふたり(シャブージーとJ-クウォン)で両曲のマッシュアップをパフォーマンスした。
ナショナルチャートとカントリーの両チャートで黒人男性アーティストが1位となったのは初。
女性ではビヨンセのTexas Hold‘Emが今年偉業達成。
ナショナルチャートとカントリーの両チャートで1位到達したのは本曲含めて28曲。
ナショナルチャートとカントリーの両チャートで1位到達した曲のリスト
“A Bar Song (Tipsy)” Shaboozey, 2024
“I Had Some Help” Post Malone feat. Morgan Wallen, 2024
“Texas Hold ‘Em” Beyoncé, 2024
“I Remember Everything” Zach Bryan feat. Kacey Musgraves, 2023
“Rich Men North of Richmond” Oliver Anthony Music, 2023
“Try That in a Small Town” Jason Aldean, 2023
“Last Night” Morgan Wallen, 2023
“All Too Well (Taylor’s Version)” Taylor Swift, 2021
“We Are Never Ever Getting Back Together” Taylor Swift, 2012
“Amazed” Lonestar, 1999-2000
“Islands in the Stream” Kenny Rogers duet with Dolly Parton, 1983
“I Love a Rainy Night” Eddie Rabbitt, 1981
“9 to 5” Dolly Parton, 1981
“Lady” Kenny Rogers, 1980
“Southern Nights” Glen Campbell, 1977
“Convoy” C.W. McCall, 1975-76
“I’m Sorry” John Denver, 1975
“Rhinestone Cowboy” Glen Campbell, 1975
“Thank God I’m a Country Boy” John Denver, 1975
“Before the Next Teardrop Falls” Freddy Fender, 1975
“(Hey Won’t You Play) Another Somebody Done Somebody Wrong Song” B.J. Thomas, 1975
“I Can Help” Billy Swan, 1974
“The Most Beautiful Girl” Charlie Rich, 1973
“Honey” Bobby Goldsboro, 1968
“Harper Valley P.T.A.” Jeannie C. Riley, 1968
“Big Bad John” Jimmy Dean, 1961
“El Paso” Marty Robbins, 1959-60
“The Battle of New Orleans” Johnny Horton, 1959
チャート史上1,174曲目のナンバー1ソングでタイトルに song という言葉を含む11曲目のナンバー1ソングとなった。
song がタイトルに含まれる曲としてはスティービーBのBecause I Love You(The Postman Song)以来34年ぶり。
タイトルに song という言葉を含むナンバー1ソングのリスト
“A Bar Song (Tipsy)” Shaboozey, 2024
“Because I Love You (The Postman Song)” Stevie B, 1990
“There’ll Be Sad Songs (To Make You Cry)” Billy Ocean, 1986
“Escape (The Pina Colada Song)” Rupert Holmes, 1979-80
“Silly Love Songs” Wings, 1976
“I Write the Songs” Barry Manilow, 1976
“(Hey Won’t You Play) Another Somebody Done Somebody Wrong Song” B.J. Thomas, 1975
“Annie’s Song” John Denver, 1974
“Killing Me Softly With His Song” Roberta Flack, 1973
“Song Sung Blue” Neil Diamond, 1972
“The Chipmunk Song” The Chipmunks with David Seville, 1958-59
ポスト・マローンとモーガン・ウォレンの “I Had Some Help” は2位変わらず。
ポスト・マローン6枚目とモーガン・ウォレン2枚目の全米ナンバー1。
シングルチャートとカントリーチャートの双方で1位を記録した27曲目のシングルとなり、両チャートで1位に初登場して3週連続で1位をキープした史上初の曲となった。
さらに5週連続まで記録を更新。
史上初の2週連続記録を達成したのは昨年のオリバー・アンソニー・ミュージック Rich Men North of Richmond。
今週もサブリナ・カーペンターが3週連続で3曲をトップ10に送り込んだ。
“Espresso” は3位変わらず。
“Taste” は6位から8位に後退。
“Please Please Please” は8位から9位に後退。
“Please Please Please” のオフィシャルビデオは6月7日リリース。
現在のボーイフレンドであるオスカーノミネート俳優バリー・キーガンが出演している。
リリース日の翌日にNYのフラッシング・メドウズ・コロナ・パークで開催されたゴバナーズ・ボール・フェスティバルで両曲のパフォーマンスを披露。
8月23日リリースのニューアルバムShort n' Sweet に収録。
また彼女はテイラー・スウィフトのエラズ・ツアーで昨年8月から今年の3月にかけての
メキシコ・アルゼンチン・ブラジル・オーストラリア・シンガポール30公演でオープニングアクトをつとめた。
東京公演には来ていない💢
前座があると本公演は1時間遅れになるから無い方が良かったけど🤣
アルバム “Short n' Sweet” をいち早く入手。
軽快なナンバー揃いのなかなか良いアルバムでおすすめ。
オレが入手したのはドイツ製の外盤。
日本盤は発売にならないとみて買ってしまった。
チャペル・ローンの “Good Luck Baby!” は7位から4位に上昇。
彼女にとって初のトップ10入り。
ストリーミング10%増の2,230万。
売上は20%増の4千。
エアプレイは1%減の4,770万。
本曲はスタンドアローンシングルでトップ5入りしたアルバム “The Rise and Fall of a Midwest Princess” には収録されていない。
日本でフィジカル入手するのは困難だ。
レディ・ガガとブルーノ・マーズの “Die With a Smile” は4位から5位に後退。
トップ10入りはマーズ19枚目でガガ18枚目。
多くのトップ10ヒットを持つデュオによるトップ10ヒットは珍しく二人が18曲以上のトップ10ヒットを放っているメンバーによるヒットはこれが6枚目だそうだ。
ビリー・アイリッシュの “Birds of a Feather” は5位から6位に後退。
4枚目のトップ5入りで新作アルバム Hit Me Hard and Soft からLunch(最高5位)に続く2枚目のトップ10入り。
Hot Rock&Alternative Songs とHot Alternative Songsで6週連続1位。
ビリー・アイリッシュのトップ10ヒットリスト
Birds of a Feather 2024/6/22 最高5位
Lunch 2024/6/1 最高5位
Your Power 2021/5/15 最高10位
Therefore I Am 2020/11/28 最高2位
My Future 2020/8/15 最高6位
Everything I Wanted 2019/11/30 最高8位
Bad Guy 2019/8/24 最高1位(1週間)
テディー・スイムズのナンバー1ヒット “Lose Control” は9位から7位に上昇。
トップ10内在位は36週でトップ10内在位週数で単独8位。
トップ10内在位の長い曲のリスト
57, “Blinding Lights” The Weeknd, 2020-21
44, “Stay” The Kid LAROI & Justin Bieber, 2021-22
41, “Last Night” Morgan Wallen, 2023-24
41, “Levitating” Dua Lipa, 2021
39, “Circles” Post Malone, 2021
38, “As It Was” Harry Styles, 2022-23
37, “Heat Waves” Glass Animals, 2021-22
36, “Lose Control” Teddy Swims, 2024
34, “Cruel Summer” Taylor Swift, 2023-24
31, “Mood” 24kGoldn feat. iann dior, 2020-21
29, “Flowers” Miley Cyrus, 2023-24
28, “Kill Bill” SZA, 2022-23
28, “Anti-Hero” Taylor Swift, 2022-23
すべてが2020年以降の曲となっているのが大きな特徴。
20世紀の曲と同列でとらえてはいけないのだと思う。
ケンドリック・ラマーの “Not Like Us” は10位変わらず。
6月19日にカリフォルニア、イングルウッドのザ・フォーラムで開催されたザ・ポップ・アウト:ケン&フレンズで "Not Like Us" を5回にわたり異なる要素を盛り込んだヴァージョンでパフォーマンスした。
Hot Rap Songs18週、Hot R&B/Hip-Hop Songs16週1位。
3月の “Like That” でラマーは自分がラッパーナンバー1でドレイクやジェイ・コールはめじゃないと二人をディスった。
もとはドレイクのFirst Person Shooter なんだけど、3人のほかにエイサップ・ロッキー、リック・ロス、ザ・ウィークエンド、イェも巻き込んだディスり合いになっている。
そんな話題は日本に伝わることがなく目にすることも耳にすることもない。
あいかわらずキレイな男の子や女の子がいっぱい出てきてチャカチャカ踊っているだけだ(笑)
平和で良い。
ケンドリック・ラマーのナンバー1リスト
“Not Like Us” 2024/5/18 (今の所2週間)
“Like That” 2024/4/6 3週間
“Humble” 2017/5/6 1週間
“Bad Blood” 2015/6/6 1週間
1 1 A Bar Song (Tipsy) / Shaboozey
2 2 I Had Some Help / Post Malone featuring Morgan Wallen
3 3 ★Espresso / Sabrina Carpenter
4 7 ★Good Luck,Babe! / Chappell Roan
5 4 Die With a Smile / Lady Gaga and Bruno Mars
6 5 Birds of a Feather / Billie Eilish
7 9 Loose Control / Teddy Swims
8 6 Taste / Sabrina Carpenter
9 8 Please Please Please / Sabrina Carpenter
10 10 Not Like Us / Kendrick Lamar
★はポイント増
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