【アルバム】
フューチャーの17枚目のミックステープ “Mixtape Pluto” が1位に初登場して11枚目のナンバー1。
彼のミックステープは2018年ジュースワールドとのWrld on Drugs以来6年ぶり。
ソロアルバムは2022年のI Never Liked You (2022)以来2年ぶり。
ソロのミックステープは2016年のPurple Reign 以来で8年ぶり。
今年3枚目のリリースでメトロ・ブーミンとのコラボ We Don't Trust Youと We Still Don't Trust You の2枚とあわせて3枚目のナンバー1を記録。
6ヶ月で3枚のアルバムを続けて1位に送り込んだのは2010年のグリー・キャスト以来。
グリー・キャストはたった二ヶ月で3枚をトップに送り込んだ。
グリーのアルバムはサントラとして除外してソロアーティストで同じ記録をチェックすると1965年から翌年にかけてザ・ビートルズが5枚目から7枚目のアルバムでフューチャーと同じ6ヶ月で成し遂げている。
Beatles Ⅵ が1965年7月10日付、Help! 9月11日付、Rubber Soul が1966年1月8日付で1位を記録。
それ以外にフューチャーを上回るアーティストはいない。
11枚のナンバー1はエミネム、ブルース・スプリングスティーン、バーブラ・ストレイザンド、カニエ・ウエストと並ぶ史上5位タイ。
上にはビートルズ(19枚)ジェイZとテイラー・スイフト(14枚)とドレイク(13枚)の4組がいる。
9月11日に発売がアナウンスされ20日に発売された本アルバムのポイントは12万9千ユニット。
売上は1万枚。
ストリーミングユニットは11万8千5百ユニットでこれは1億5,662万回のオンディマンドストリームに相当する。
11曲収録の通常盤(ダウンロード、CD、レコード)と17曲のダウンロード盤がある。
チャペル・ローンの“The Rise and Fall of a Midwest Princess”は64%増の10万5千ユニットで3位から2位に上昇。
多くのアルバムがトップ10内に初登場してピークを迎えるのに対して本アルバムはチャートイン12週目のトップ10入り。
最近ではノア・カーンの“Stick Season” が29週目にデラックス盤の発売で100位から3位に上昇して初のトップ10入りを果たして以来の遅いトップ10入り記録。
それより前でトップ10入りに12週以上を要したのはドージャ・キャット“Hot Pink” 。
2020年5月16日付でチャートイン27週目に19位から9位に上昇してトップ10入りした。
売上は328%増の5万6千枚。
こちらが今週のベストセリングアルバム。
初めてTop Album Sales チャートの1位に輝いた。
売上増は発売一周年で販売された4種類のレコードとカセットによる。
レコード売上枚数は5万枚で彼女のベストセールス記録を更新。
今年のレコード売上では6番目に大きな売上を記録。
サブリナ・カーペンターの “Short n' Sweet” は7%減の10万ユニットで2位から3位に後退。
6枚目のアルバムで初のトップ10入りを果たし初の全米ナンバー1に輝いた。
過去最高は2022年の “Emails I Can't Send” の1万8千ユニット(7千枚)で初登場最高23位。
今回の成績はジャンプアップもいいところである。
いちはやく12曲収録の外盤(ドイツ盤)を入手して聴いているが軽快なポップチューンの連続でおすすめの一枚である。
本アルバムは6月3日にリリースが予告され8月23日に発売された。
サブリナのアルバムはテイラー・スイフトがインスタで強力にプッシュした。
ポスト・マローンの “F-1 Trillion” は12%減の5万3千ユニットながら4位変わらず。
彼にとって6枚目のトップ10入りで3枚目の全米ナンバー1を記録。
2019年の “Hollywood's Bleeding” は3週連続通算5週、2018年の “Beerbongs & Bentleys” は3週連続で1位を記録している。
2023年の前作 “Austin” は11万3千ユニット(3万4千枚)で初登場最高2位。
モーガン・ウォレンの “One Thing at a Time” は2%増の5万3千ユニットながら5位変わらず。
通算19週も1位を記録。
前作 “Dangerous: The Double Album” も26万5千ユニット(7万4千枚)で1位に初登場し10週も1位を記録。
アメリカでの人気は根強い。
こちらも外盤を購入したが好みでなくほとんど聴いてない。
ケイティー・ペリーの “143” が4万8千ユニット(3万7千5百枚)で6位に初登場して6枚目のトップ10入り。
ストリーミングユニットは1万ユニットでこれは1,311万回のオンディマンドストリームに相当する。
2010年の “Teenage Dream” が人気のピークで今回の成績はさびしい限り。
とは云っても楽曲の魅力が過去とはくらべものにならないから仕方あるまい。
ドクター・ルーク起用や時代遅れのPVへの批判があったが根本原因は歌の劣化だと愚考する。
テイラー・スウィフトの “The Tortured Poets Department” は9%減の4万7千ユニットで6位から7位に後退。
通算15週1位は女性アーティストでは1971年キャロル・キング “Tapestry” と並び史上3位タイ。
1位は2011年から翌年にかけて24週1位を記録したアデルの “21” で2位はホイットニー・ヒューストンのサントラ “The Bodyguard” の20週。
15週1位はモーガン・ウォレンのOne Thing at a Timeが通算19週1位を記録して以来。
女性アーティストではアデルの21が通算24週1位を記録して以来。
TTPDの15週はテイラー・スイフトの最高記録で彼女のナンバー1在位週は通算84週目となりソロアーティスト最長(2位はエルビスの67週)
ビリー・アイリッシュの “Hit Me Hard and Soft” は2%増の4万5千ユニットながら8位変わらず。
リル・テッカの “Plan A” が4万2千ユニット(1万3千5百枚)で9位に初登場して4枚目のトップ10入り。
ストリーミングユニットは2万8千5百でこれは4,045万回のオンディマンドストリームに相当する。
ノア・カーンの “Stick Season” は1%減の3万8千ユニットで9位から10位に後退。
1 – ★Mixtape Pluto / Future 129,000 (10,000)
2 3 ★The Rise and Fall of a Midwest Princess / Chappell Roan 105,000 (56,000)
3 2 Short n’ Sweet / Sabrina Carpenter 100,000
4 4 F-1 Trillion / Post Malone 53,000
5 5 ★One Thing at a Time / Morgan Wallen 53,000
6 – ★143 / Katy Perry 48,000 (37,500)
7 6 The Tortured Poets Department / Taylor Swift 47,000
8 8 ★ Hit Me Hard and Soft / Billie Eilish 45,000
9 - ★Plan A / Lil Tecca 42,000 (13,500)
10 9 Stick Season / Noah Kahan 38,000
★はポイント増
【シングル】
シャブージーの “A Bar Song(Tipsy)” が11週連続通算12週目の1位。
66年のチャート史上45曲目のふたけたナンバー1到達。
バージニア州出身のシャブージー(本名コリンズ・オビンナ・チブエゼ)の本曲以前のチャートインは2曲。
ビヨンセのナンバー1アルバム“Cowboy Carter” 収録曲のうち2曲 “Spaghettii” と“Sweet*Honey*Buckiin” で客演しそれぞれ31位と61位にランクインした。
“A Bar Song(Tipsy)” は最高5位を記録したアルバム“Where I’ve Been,Isn’t Where I’m Going” (カントリーアルバムチャート最高2位)からのカット。
29歳でブレイクした彼のキャリアは既に10年に及び満を持しての登場となった。
エアプレイ4%増の7,820万でRadio Songs9週連続1位。
ストリーミング3%減の2,780万ながらStreaming Songs 2週連続通算7週目の1位。
売上も8%減の8千で Digital Song Sales ながら3位から2位に上昇。通算13週1位。
Hot Country Songs は14週連続通算16週目の1位。
2020年代のふたけたナンバー1は7曲目。
12週以上1位は4曲。
モーガン・ウォレン Last Night 2023年16週
ハリー・スタイルズ As It Was 2022年15週
シャブージー Abar Song (Tipsy) 12週
マライア・キャリー All I Want for Christmas Is You 12週(トータル14週)
ロディー・リッチ The Box 2020年11週
アデル Easy on Me 2021年10週
BTS Butter 2021年10週
1958年に始まった66年のチャート史上12週以上1位を記録したのは24曲しかない。
1位到達曲のうちたった2%である。
24曲はすべて1991年にルミネイトによる集計が開始されてから。
1991以降で12週以上1位を記録した曲の比率は6%と約3倍になった。
本曲には2004年に最高2位を記録したJ-クウォン“Tipsy” が使われている。
6月30日の夜ベット・アワーズにおいて、7番目のパフォーマーとしてふたり(シャブージーとJ-クウォン)で両曲のマッシュアップをパフォーマンスした。
ナショナルチャートとカントリーの両チャートで黒人男性アーティストが1位となったのは初。
女性ではビヨンセのTexas Hold‘Emが今年偉業達成。
ナショナルチャートとカントリーの両チャートで1位到達したのは本曲含めて28曲。
ナショナルチャートとカントリーの両チャートで1位到達した曲のリスト
“A Bar Song (Tipsy)” Shaboozey, 2024
“I Had Some Help” Post Malone feat. Morgan Wallen, 2024
“Texas Hold ‘Em” Beyoncé, 2024
“I Remember Everything” Zach Bryan feat. Kacey Musgraves, 2023
“Rich Men North of Richmond” Oliver Anthony Music, 2023
“Try That in a Small Town” Jason Aldean, 2023
“Last Night” Morgan Wallen, 2023
“All Too Well (Taylor’s Version)” Taylor Swift, 2021
“We Are Never Ever Getting Back Together” Taylor Swift, 2012
“Amazed” Lonestar, 1999-2000
“Islands in the Stream” Kenny Rogers duet with Dolly Parton, 1983
“I Love a Rainy Night” Eddie Rabbitt, 1981
“9 to 5” Dolly Parton, 1981
“Lady” Kenny Rogers, 1980
“Southern Nights” Glen Campbell, 1977
“Convoy” C.W. McCall, 1975-76
“I’m Sorry” John Denver, 1975
“Rhinestone Cowboy” Glen Campbell, 1975
“Thank God I’m a Country Boy” John Denver, 1975
“Before the Next Teardrop Falls” Freddy Fender, 1975
“(Hey Won’t You Play) Another Somebody Done Somebody Wrong Song” B.J. Thomas, 1975
“I Can Help” Billy Swan, 1974
“The Most Beautiful Girl” Charlie Rich, 1973
“Honey” Bobby Goldsboro, 1968
“Harper Valley P.T.A.” Jeannie C. Riley, 1968
“Big Bad John” Jimmy Dean, 1961
“El Paso” Marty Robbins, 1959-60
“The Battle of New Orleans” Johnny Horton, 1959
チャート史上1,174曲目のナンバー1ソングでタイトルに song という言葉を含む11曲目のナンバー1ソングとなった。
song がタイトルに含まれる曲としてはスティービーBのBecause I Love You(The Postman Song)以来34年ぶり。
タイトルに song という言葉を含むナンバー1ソングのリスト
“A Bar Song (Tipsy)” Shaboozey, 2024
“Because I Love You (The Postman Song)” Stevie B, 1990
“There’ll Be Sad Songs (To Make You Cry)” Billy Ocean, 1986
“Escape (The Pina Colada Song)” Rupert Holmes, 1979-80
“Silly Love Songs” Wings, 1976
“I Write the Songs” Barry Manilow, 1976
“(Hey Won’t You Play) Another Somebody Done Somebody Wrong Song” B.J. Thomas, 1975
“Annie’s Song” John Denver, 1974
“Killing Me Softly With His Song” Roberta Flack, 1973
“Song Sung Blue” Neil Diamond, 1972
“The Chipmunk Song” The Chipmunks with David Seville, 1958-59
ポスト・マローンとモーガン・ウォレンの “I Had Some Help” は2位変わらず。
ポスト・マローン6枚目とモーガン・ウォレン2枚目の全米ナンバー1。
シングルチャートとカントリーチャートの双方で1位を記録した27曲目のシングルとなり、両チャートで1位に初登場して3週連続で1位をキープした史上初の曲となった。
さらに5週連続まで記録を更新。
史上初の2週連続記録を達成したのは昨年のオリバー・アンソニー・ミュージック Rich Men North of Richmond。
今週もサブリナ・カーペンターが5週連続で3曲をトップ10に送り込んだ。
“Espresso” は3位変わらず。
“Taste” は8位から9位に後退。
“Please Please Please” は9位から8位に上昇。
“Please Please Please” のオフィシャルビデオは6月7日リリース。
現在のボーイフレンドであるオスカーノミネート俳優バリー・キーガンが出演している。
リリース日の翌日にNYのフラッシング・メドウズ・コロナ・パークで開催されたゴバナーズ・ボール・フェスティバルで両曲のパフォーマンスを披露。
8月23日リリースのニューアルバムShort n' Sweet に収録。
また彼女はテイラー・スウィフトのエラズ・ツアーで昨年8月から今年の3月にかけての
メキシコ・アルゼンチン・ブラジル・オーストラリア・シンガポール30公演でオープニングアクトをつとめた。
東京公演には来ていない💢
前座があると本公演は1時間遅れになるから無い方が良かったけど🤣
アルバム “Short n' Sweet” をいち早く入手。
軽快なナンバー揃いのなかなか良いアルバムでおすすめ。
オレが入手したのはドイツ製の外盤。
日本盤は発売にならないとみて買ってしまった。
チャペル・ローンの “Good Luck Baby!” は4位変わらず。
彼女にとって初のトップ10入り。
本曲はスタンドアローンシングルでトップ5入りしたアルバム “The Rise and Fall of a Midwest Princess” には収録されていない。
日本でフィジカル入手するのは困難だ。
レディ・ガガとブルーノ・マーズの “Die With a Smile” は5位変わらず。
トップ10入りはマーズ19枚目でガガ18枚目。
多くのトップ10ヒットを持つデュオによるトップ10ヒットは珍しく二人が18曲以上のトップ10ヒットを放っているメンバーによるヒットはこれが6枚目だそうだ。
ビリー・アイリッシュの “Birds of a Feather” は6位変わらず。
4枚目のトップ5入りで新作アルバム Hit Me Hard and Soft からLunch(最高5位)に続く2枚目のトップ10入り。
Hot Rock&Alternative Songs とHot Alternative Songsで8週連続1位。
ビリー・アイリッシュのトップ10ヒットリスト
Birds of a Feather 2024/6/22 最高5位
Lunch 2024/6/1 最高5位
Your Power 2021/5/15 最高10位
Therefore I Am 2020/11/28 最高2位
My Future 2020/8/15 最高6位
Everything I Wanted 2019/11/30 最高8位
Bad Guy 2019/8/24 最高1位(1週間)
テディー・スイムズのナンバー1ヒット “Lose Control” は7位変わらず。
トップ10内在位は37週でトップ10内在位週数で7位タイ。
トップ10内在位の長い曲のリスト
57, “Blinding Lights” The Weeknd, 2020-21
44, “Stay” The Kid LAROI & Justin Bieber, 2021-22
41, “Last Night” Morgan Wallen, 2023-24
41, “Levitating” Dua Lipa, 2021
39, “Circles” Post Malone, 2021
38, “As It Was” Harry Styles, 2022-23
37, “Lose Control” Teddy Swims, 2024
37, “Heat Waves” Glass Animals, 2021-22
34, “Cruel Summer” Taylor Swift, 2023-24
31, “Mood” 24kGoldn feat. iann dior, 2020-21
29, “Flowers” Miley Cyrus, 2023-24
28, “Kill Bill” SZA, 2022-23
28, “Anti-Hero” Taylor Swift, 2022-23
すべてが2020年以降の曲となっているのが大きな特徴。
20世紀の曲と同列でとらえてはいけないのだと思う。
ケンドリック・ラマーの “Not Like Us” は10位変わらず。
6月19日にカリフォルニア、イングルウッドのザ・フォーラムで開催されたザ・ポップ・アウト:ケン&フレンズで "Not Like Us" を5回にわたり異なる要素を盛り込んだヴァージョンでパフォーマンスした。
Hot Rap Songs20週、Hot R&B/Hip-Hop Songs18週1位。
Hot Rap Songs20週1位は35年のHot Rap Songs史上リル・ナズ・エックス Old Town Road に並ぶ最長タイ記録。
3月の “Like That” でラマーは自分がラッパーナンバー1でドレイクやジェイ・コールはめじゃないと二人をディスった。
もとはドレイクのFirst Person Shooter なんだけど、3人のほかにエイサップ・ロッキー、リック・ロス、ザ・ウィークエンド、イェも巻き込んだディスり合いになっている。
そんな話題は日本に伝わることがなく目にすることも耳にすることもない。
あいかわらずキレイな男の子や女の子がいっぱい出てきてチャカチャカ踊っているだけだ(笑)
平和で良い。
ケンドリック・ラマーのナンバー1リスト
“Not Like Us” 2024/5/18 (今の所2週間)
“Like That” 2024/4/6 3週間
“Humble” 2017/5/6 1週間
“Bad Blood” 2015/6/6 1週間
1 1 A Bar Song (Tipsy) / Shaboozey
2 2 I Had Some Help / Post Malone featuring Morgan Wallen
3 3 Espresso / Sabrina Carpenter
4 4 Good Luck,Babe! / Chappell Roan
5 5 ★Die With a Smile / Lady Gaga and Bruno Mars
6 6 ★Birds of a Feather / Billie Eilish
7 7 Loose Control / Teddy Swims
8 9 Please Please Please / Sabrina Carpenter
9 8 Taste / Sabrina Carpenter
10 10 Not Like Us / Kendrick Lamar
★はポイント増
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