ジョイランド わたしの願い@ユーロライブ
制作年:2022
英題:JOYLAND
制作国:パキスタン
日本公開:2024年10月18日
上映時間:2時間7分
配給:セテラ・インターナショナル
監督・脚本☆サーイム・サーディク
キャスト
ハイダル☆アリ・ジュネージョー
ムムターズ☆ラスティ・ファルーク
ビバ☆アリーナ・ハーン
ヌチ☆サルワット・ギラーニ
ファザー・アマン☆サルマーン・ピアザダ
サリーム☆ソイハル・サミール
ファイアーズ☆サニア・サイード
【あらすじ】
パキスタン、ラホール。ムムターズと結婚したラナ家の次男ハイダルは、男児をもうけてほしいと願う厳格で保守的な父親からのプレッシャーを受けて暮らしているが、失業中の身でもあった。一方、ムムターズはメイクアップアーティストの仕事に充実感を感じながら、家計を支えていた。ある日ハイダルは、就職先として紹介されたダンスシアターを訪れ、そこでトランスジェンダーの女性ビバと出会い、彼女の力強い生き方に魅せられ、恋心を抱く。
【感想】
第95回アメリカアカデミー賞国際長編映画賞パキスタン代表。
第75回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門審査員賞受賞。
パキスタンの大都市ラホールの保守的な中流家庭ラナ家は三世代9人で暮らしている。
失業中の次男ハイダルは就職先として紹介されたダンスシアターでトランスジェンダー女性ビバと出会う。
ハイダルの就職で妻のムムターズはやりがいを感じていたメイクアップの仕事をやめさせられる。
(ムムターズは仕事の継続を結婚の条件にしていた)
ハイダルはビバに惹かれるのだがそれはビバの嗜好にあったものではなくこっぴどく拒絶されてしまう。
夫があらぬ方向に向かい、仕事もなく家に閉じ込められたムムターズ。
そんな状況で彼女の妊娠が発覚・・・
抑圧的なパキスタン社会が活写されている。
本国では保守系団体の反発で上映禁止となったそうだ。
(その後マララ・ユスフザイらの支援で上映が実現)
この程度の内容で上映禁止になる事を見てもパキスタンが非常に抑圧的な社会であることが良く分かる。
しかしながらこれは他人事ではなく、世界中どこでも、もちろん日本にも存在する差別・抑圧を描いた映画で興味深く観ることができた。
ムムターズにとってのジョイランドとはどこだったのか?
現代パキスタン社会に対する痛烈な皮肉が題名に込められている。
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