Billboard2024年10月19日

【アルバム】
Coldplay_-_Moon_Music_(Official_Album_Artwork).pngコールドプレイの “Moon Music” が12万ユニット(10万6千枚)で1位に初登場して10枚目のトップ10入り。
ストリーミングユニットは1万3千ユニットでこれは1,671万回のオンディマンドストリームに相当する。
いずれの数値も2015年のA Head Full of Dream で記録した21万ユニット(19万5千枚)以来のビッグセールス。
少なくとも8種類のレコードが発売されて売上に貢献。
サイン入り、3曲のボーナストラック収録のターゲット限定盤など。
CDは6種類。
サイン入り、ノートブックエディションなど。
すべてエコに配慮して製造されている。
デジタルダウンロードも4種類。
10曲のボーナストラックつきが2種類。
コールドプレイのオフィシャル・ウェブストアで値引き販売された。
こんなに色々あると実態がよく分からない🤣

そんなこんなでレコード売上は2万9千枚。
コールドプレイの最高売上枚数を記録。

ナンバー1アルバム5枚目はブリティッシュグループとしては4位タイ。
1位はもちろんビートルズの19枚でストーンズが9枚で2位。
ツェッペリンが7枚で3位。
コールドプレイ、ピンク・フロイド、ウィングスが5枚で4位。

2021年の前作 “Music of the Spheres” は5万7千ユニット(3万7千枚)で初登場最高4位。
2019年の“Everyday Life” は4万8千ユニット(3万6千枚)で初登場最高7位。
2015年の“A Head Full of Dreams” は21万ユニット(19万5千枚)で初登場最高2位。
3作連続で1位を逃していた。
2014年の“Ghost Stories” (853,500枚で初登場1位)以来10年ぶりの1位を記録。

サブリナ・カーペンターの “Short n' Sweet” は8%減の9万3千ユニットで1位から2位に後退。
通算4週1位を記録。
6枚目のアルバムで初のトップ10入りを果たし初の全米ナンバー1に輝いた。
過去最高は2022年の “Emails I Can't Send” の1万8千ユニット(7千枚)で初登場最高23位。
今回の成績はジャンプアップもいいところである。
いちはやく12曲収録の外盤(ドイツ盤)を入手して聴いているが軽快なポップチューンの連続でおすすめの一枚である。
本アルバムは6月3日にリリースが予告され8月23日に発売された。
サブリナのアルバムはテイラー・スイフトがインスタで強力にプッシュした。

チャペル・ローンの“The Rise and Fall of a Midwest Princess”は12%減の5万6千ユニットで2位から3位に後退。
多くのアルバムがトップ10内に初登場してピークを迎えるのに対して本アルバムはチャートイン12週目でトップ10入り。
最近ではノア・カーンの“Stick Season” が29週目にデラックス盤の発売で100位から3位に上昇して初のトップ10入りを果たして以来の遅いトップ10入り記録。
それより前でトップ10入りに12週以上を要したのはドージャ・キャット“Hot Pink” 。
2020年5月16日付でチャートイン27週目に19位から9位に上昇してトップ10入りした。

モーガン・ウォレンの “One Thing at a Time” は微減の5万ユニットながら4位変わらず。
通算19週も1位を記録。
前作 “Dangerous: The Double Album” も26万5千ユニット(7万4千枚)で1位に初登場し10週も1位を記録。
アメリカでの人気は根強い。
こちらも外盤を購入したが好みでなくほとんど聴いてない。

ビリー・アイリッシュの “Hit Me Hard and Soft” は1%増の5万ユニットで5位変わらず。
9月29日にスタートしたツアーと9月27日にリリースされた “Birds of a Feather” のオフィシャル・ビデオの効果でポイント増。

テイラー・スウィフトの “The Tortured Poets Department” は1%増の4万5千ユニットで7位から6位に上昇。
通算15週1位は女性アーティストでは1971年キャロル・キング “Tapestry” と並び史上3位タイ。
1位は2011年から翌年にかけて24週1位を記録したアデルの “21” で2位はホイットニー・ヒューストンのサントラ “The Bodyguard” の20週。
15週1位はモーガン・ウォレンのOne Thing at a Timeが通算19週1位を記録して以来。
女性アーティストではアデルの21が通算24週1位を記録して以来。
TTPDの15週はテイラー・スイフトの最高記録で彼女のナンバー1在位週は通算84週目となりソロアーティスト最長(2位はエルビスの67週)

ポスト・マローンの “F-1 Trillion” は8%減の4万3千ユニットで6位から7位に後退。
彼にとって6枚目のトップ10入りで3枚目の全米ナンバー1を記録。
2019年の “Hollywood's Bleeding” は3週連続通算5週、2018年の “Beerbongs & Bentleys” は3週連続で1位を記録している。
2023年の前作 “Austin” は11万3千ユニット(3万4千枚)で初登場最高2位。

フューチャーの17枚目のミックステープ “Mixtape Pluto” は28%減の4万ユニットで3位から8位に後退。
本作は彼にとって11枚目のナンバー1。
彼のミックステープは2018年ジュースワールドとのWrld on Drugs以来6年ぶり。
ソロアルバムは2022年のI Never Liked You (2022)以来2年ぶり。
ソロのミックステープは2016年のPurple Reign 以来で8年ぶり。
今年3枚目のリリースでメトロ・ブーミンとのコラボ We Don't Trust Youと We Still Don't Trust You の2枚とあわせて3枚目のナンバー1を記録。
6ヶ月で3枚のアルバムを続けて1位に送り込んだのは2010年のグリー・キャスト以来。
グリー・キャストはたった二ヶ月で3枚をトップに送り込んだ。
グリーのアルバムはサントラとして除外してソロアーティストで同じ記録をチェックすると1965年から翌年にかけてザ・ビートルズが5枚目から7枚目のアルバムでフューチャーと同じ6ヶ月で成し遂げている。
Beatles Ⅵ が1965年7月10日付、Help! 9月11日付、Rubber Soul が1966年1月8日付で1位を記録。
それ以外にフューチャーを上回るアーティストはいない。
11枚のナンバー1はエミネム、ブルース・スプリングスティーン、バーブラ・ストレイザンド、カニエ・ウエストと並ぶ史上5位タイ。
上にはビートルズ(19枚)ジェイZとテイラー・スイフト(14枚)とドレイク(13枚)の4組がいる。

ノア・カーンの “Stick Season” は2%減の3万7千ユニットで8位から9位に後退。

モーガン・ウォレンの “Dangerous: The Double Album” は2%減の3万2千ユニットながら10位変らず。
トップ10内在位は156週目で単独2位。

1 - ★Moon Music / Coldplay 120,000 (106,000)
2 1 Short n’ Sweet / Sabrina Carpenter 93,000
3 2 The Rise and Fall of a Midwest Princess / Chappell Roan 56,000
4 4 One Thing at a Time / Morgan Wallen 50,000
5 5 ★ Hit Me Hard and Soft / Billie Eilish 50,000
6 7 ★The Tortured Poets Department / Taylor Swift 45,000
7 6 F-1 Trillion / Post Malone 43,000
8 3 Mixtape Pluto / Future 40,000
9 8 Stick Season / Noah Kahan 37,000
10 10 Dangerous:The Double Album / Morgan Wallen 32,000
★はポイント増

【シングル】
Shaboozey_-_A_Bar_Song_(Tipsy).pngシャブージーの “A Bar Song(Tipsy)” が13週連続通算14週目の1位。
66年のチャート史上45曲目のふたけたナンバー1到達。
バージニア州出身のシャブージー(本名コリンズ・オビンナ・チブエゼ)の本曲以前のチャートインは2曲。
ビヨンセのナンバー1アルバム“Cowboy Carter” 収録曲のうち2曲 “Spaghettii” と“Sweet*Honey*Buckiin” で客演しそれぞれ31位と61位にランクインした。

“A Bar Song(Tipsy)” は最高5位を記録したアルバム“Where I’ve Been,Isn’t Where I’m Going” (カントリーアルバムチャート最高2位)からのカット。
29歳でブレイクした彼のキャリアは既に10年に及び満を持しての登場となった。

エアプレイ1%減の7,560万でRadio Songs11週連続1位。
ストリーミング1%減の2,640万でStreaming Songs 2位から1位に上昇して通算8週1位。
売上も22%減の6千ながら Digital Song Sales 2位変わらず。通算13週1位。
Hot Country Songs は16週連続通算18週目の1位。

カントリーとオールジャンルのエアプレイチャートを同時制覇した曲は7曲。
今週で両チャート制覇はふたけたの11週となり最長記録更新中。
カントリーとオールジャンルのエアプレイチャートを同時制覇した曲のリスト
A Bar Song (Typsy) / Shaboozey 11週
I Had Some Help / Post Malone feat.Morgan Wallen 5週
Meant to Be / Bebe Rexha & Florida Georgia Line 5週 2018年
Fast Car / Luke Combs 4週 2023年
Need You Now / Lady A 2週 2010年
You Belong With Me / Taylor Swift 2週 2009年
I Hope / Gabby Barrett feat.Charlie Puth 1週 2020年

2020年代のふたけたナンバー1は7曲目。
14週以上1位は3曲。
モーガン・ウォレン Last Night 2023年16週
ハリー・スタイルズ As It Was 2022年15週
シャブージー Abar Song (Tipsy) 14週
マライア・キャリー All I Want for Christmas Is You 12週(トータル14週)
ロディー・リッチ The Box 2020年11週
アデル Easy on Me 2021年10週
BTS Butter 2021年10週

1958年に始まった66年のチャート史上14週以上1位を記録したのは14曲しかない。
1位到達曲のうちたった1.2%である。
14曲はすべて1991年にルミネイトによる集計が開始されてから。
1991以降で14週以上1位を記録した曲の比率は3.4%と約3倍になった。

本曲には2004年に最高2位を記録したJ-クウォン“Tipsy” が使われている。
6月30日の夜ベット・アワーズにおいて、7番目のパフォーマーとしてふたり(シャブージーとJ-クウォン)で両曲のマッシュアップをパフォーマンスした。

ナショナルチャートとカントリーの両チャートで黒人男性アーティストが1位となったのは初。
女性ではビヨンセのTexas Hold‘Emが今年偉業達成。

ナショナルチャートとカントリーの両チャートで1位到達したのは本曲含めて28曲。
ナショナルチャートとカントリーの両チャートで1位到達した曲のリスト
“A Bar Song (Tipsy)” Shaboozey, 2024
“I Had Some Help” Post Malone feat. Morgan Wallen, 2024
“Texas Hold ‘Em” Beyoncé, 2024
“I Remember Everything” Zach Bryan feat. Kacey Musgraves, 2023
“Rich Men North of Richmond” Oliver Anthony Music, 2023
“Try That in a Small Town” Jason Aldean, 2023
“Last Night” Morgan Wallen, 2023
“All Too Well (Taylor’s Version)” Taylor Swift, 2021
“We Are Never Ever Getting Back Together” Taylor Swift, 2012
“Amazed” Lonestar, 1999-2000
“Islands in the Stream” Kenny Rogers duet with Dolly Parton, 1983
“I Love a Rainy Night” Eddie Rabbitt, 1981
“9 to 5” Dolly Parton, 1981
“Lady” Kenny Rogers, 1980
“Southern Nights” Glen Campbell, 1977
“Convoy” C.W. McCall, 1975-76
“I’m Sorry” John Denver, 1975
“Rhinestone Cowboy” Glen Campbell, 1975
“Thank God I’m a Country Boy” John Denver, 1975
“Before the Next Teardrop Falls” Freddy Fender, 1975
“(Hey Won’t You Play) Another Somebody Done Somebody Wrong Song” B.J. Thomas, 1975
“I Can Help” Billy Swan, 1974
“The Most Beautiful Girl” Charlie Rich, 1973
“Honey” Bobby Goldsboro, 1968
“Harper Valley P.T.A.” Jeannie C. Riley, 1968
“Big Bad John” Jimmy Dean, 1961
“El Paso” Marty Robbins, 1959-60
“The Battle of New Orleans” Johnny Horton, 1959

チャート史上1,174曲目のナンバー1ソングでタイトルに song という言葉を含む11曲目のナンバー1ソングとなった。
song がタイトルに含まれる曲としてはスティービーBのBecause I Love You(The Postman Song)以来34年ぶり。
タイトルに song という言葉を含むナンバー1ソングのリスト
“A Bar Song (Tipsy)” Shaboozey, 2024
“Because I Love You (The Postman Song)” Stevie B, 1990
“There’ll Be Sad Songs (To Make You Cry)” Billy Ocean, 1986
“Escape (The Pina Colada Song)” Rupert Holmes, 1979-80
“Silly Love Songs” Wings, 1976
“I Write the Songs” Barry Manilow, 1976
“(Hey Won’t You Play) Another Somebody Done Somebody Wrong Song” B.J. Thomas, 1975
“Annie’s Song” John Denver, 1974
“Killing Me Softly With His Song” Roberta Flack, 1973
“Song Sung Blue” Neil Diamond, 1972
“The Chipmunk Song” The Chipmunks with David Seville, 1958-59

ビリー・アイリッシュの “Birds of a Feather” は2位変わらず。
4枚目のトップ5入りで新作アルバム Hit Me Hard and Soft からLunch(最高5位)に続く2枚目のトップ10入り。
Hot Rock&Alternative Songs とHot Alternative Songsで10週連続1位。
ビリー・アイリッシュのトップ10ヒットリスト
Birds of a Feather 最高2位
Lunch 2024/6/1 最高5位
Your Power 2021/5/15 最高10位
Therefore I Am 2020/11/28 最高2位
My Future 2020/8/15 最高6位
Everything I Wanted 2019/11/30 最高8位
Bad Guy 2019/8/24 最高1位(1週間)

ポスト・マローンとモーガン・ウォレンの “I Had Some Help” は4位から3位に上昇。
ポスト・マローン6枚目とモーガン・ウォレン2枚目の全米ナンバー1。
シングルチャートとカントリーチャートの双方で1位を記録した27曲目のシングルとなり、両チャートで1位に初登場して3週連続で1位をキープした史上初の曲となった。
さらに5週連続まで記録を更新。
史上初の2週連続記録を達成したのは昨年のオリバー・アンソニー・ミュージック Rich Men North of Richmond。

今週もサブリナ・カーペンターが7週連続で3曲をトップ10に送り込んだ。
“Espresso” は5位から4位に上昇。
“Taste” は9位から7位に上昇。
“Please Please Please” は10位から9位に上昇。
“Please Please Please” のオフィシャルビデオは6月7日リリース。
現在のボーイフレンドであるオスカーノミネート俳優バリー・キーガンが出演している。
リリース日の翌日にNYのフラッシング・メドウズ・コロナ・パークで開催されたゴバナーズ・ボール・フェスティバルで両曲のパフォーマンスを披露。
8月23日リリースのニューアルバムShort n' Sweet に収録。
また彼女はテイラー・スウィフトのエラズ・ツアーで昨年8月から今年の3月にかけての
メキシコ・アルゼンチン・ブラジル・オーストラリア・シンガポール30公演でオープニングアクトをつとめた。
東京公演には来ていない💢
前座があると本公演は1時間遅れになるから無い方が良かったけど🤣

アルバム “Short n' Sweet” をいち早く入手。
軽快なナンバー揃いのなかなか良いアルバムでおすすめ。
オレが入手したのはドイツ製の外盤。
日本盤は発売にならないとみて買ってしまった。

レディ・ガガとブルーノ・マーズの “Die With a Smile” は6位から5位に上昇。
トップ10入りはマーズ19枚目でガガ18枚目。
多くのトップ10ヒットを持つデュオによるトップ10ヒットは珍しく二人が18曲以上のトップ10ヒットを放っているメンバーによるヒットはこれが6枚目だそうだ。

チャペル・ローンの “Good Luck Baby!” は7位から6位に上昇。
彼女にとって初のトップ10入り。
本曲はスタンドアローンシングルでトップ5入りしたアルバム “The Rise and Fall of a Midwest Princess” には収録されていない。
日本でフィジカル入手するのは困難だ。

テディー・スイムズのナンバー1ヒット “Lose Control” は8位変わらず。
トップ10内在位は39週でトップ10内在位週数で5位タイ。
トップ10内在位の長い曲のリスト
57, “Blinding Lights” The Weeknd, 2020-21
44, “Stay” The Kid LAROI & Justin Bieber, 2021-22
41, “Last Night” Morgan Wallen, 2023-24
41, “Levitating” Dua Lipa, 2021
39, “Lose Control” Teddy Swims, 2024
39, “Circles” Post Malone, 2021
38, “As It Was” Harry Styles, 2022-23
37, “Heat Waves” Glass Animals, 2021-22
34, “Cruel Summer” Taylor Swift, 2023-24
31, “Mood” 24kGoldn feat. iann dior, 2020-21
29, “Flowers” Miley Cyrus, 2023-24
28, “Kill Bill” SZA, 2022-23
28, “Anti-Hero” Taylor Swift, 2022-23
すべてが2020年以降の曲となっているのが大きな特徴。
20世紀の曲と同列でとらえてはいけないのだと思う。
チャートインは60週目。
チャートインした約3万1千曲でたったの28曲しか達成していないマイルストーンに到達。
史上最長はHeat Waves の91週で次点が Blinding Lights の90週。

ベンソン・ブーンの “Beautiful Things” が12位から10位に上昇してトップ10再突入。
トップ10入りは25週目。

1 1 A Bar Song (Tipsy) / Shaboozey
2 2 Birds of a Feather / Billie Eilish
3 4 I Had Some Help / Post Malone featuring Morgan Wallen
4 5 Espresso / Sabrina Carpenter
5 6 ★Die With a Smile / Lady Gaga and Bruno Mars
6 7 Good Luck,Babe! / Chappell Roan
7 9 ★Taste / Sabrina Carpenter
8 8 Loose Control / Teddy Swims
9 10 Please Please Please / Sabrina Carpenter
10 12 ★Beautiful Things / Benson Boone
★はポイント増

次週≪≫前週

この記事へのコメント